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ちょっとふりかえってみます。その2。 [アニメ(20世紀)]

(1980-1987)

前の項からの続きになりますが、「ヤマト」「ガンダム」のそれぞれのファンの作品愛からくる論争というのは、当時は不毛なものに感じたのですが、今考えるとそれぞれの作品に対する否定的な評価が、じつはそれまで培った日本アニメの特徴とこれからのアニメの方向性を指し示すものを結果的になっていたというのは、なかなか面白いものがありました。要約すると「ヤマト」は古臭い、説教くさい、「ガンダム」はリアルに描こうとして夢が無い、ストーリーが唐突すぎる(ニュータイプの出現等)というものでしたが、でもこれをひっくり返すと、いいにつけ悪いにつけ、特に「ガンダム」のそれってなんか今を先取りしていたような気がして仕方ありません。たしかにエヴァのそれの影響力というのも大きいですが、これも「ガンダム」あればこそという気がします。そんな時代にいたせいでしょうか、当時自分はアニメをよくは見ていましたが、けっこう理屈っぽくアニメをみていたような気がします。そしてこの理屈っぽくみていた時代に合わせたかのように、アニメ雑誌もひとつまたひとつと登場してきます。自分が最初みていたのは「アニメージュ」「OUT」といったところでした。

そしてこの頃アニメに製作、もしくは声優として作品に参加したいという雰囲気がかなりいろいろと伝わってくるようになりました。特に声優は「ヤマト」以降そのブームが盛り上がり、ラジオ番組などにも声優さんが次々と登場していったことで強く感じるようになりました。当時毎日新聞の「くりくり」という別冊誌?はこのブームをうまく掴んでいろいろと特集を組んでおり、けっこうそのイベント等で盛り上がりをみせていましたし、アニメージュ主催のアニメグランプリが日本武道館で開催されていた頃などは、その会場のエネルギーたるや凄まじいものがありました。そしてニッポン放送の「アマチュア声優コンテスト」に大勢の参加があったことなどそのいい例だと思います。

自分はこういうことにけっこうその渦中ってどんなもんなんだろうということに興味を持つことが多く、そのため今考えるとほんとうに迷惑な話ですが、半ば興味本位で、テアトルエコーと日本テレビ音楽院の二つの入試を受けたことがありました。そこで感じたこと、特にテアトルエコーのそれは当時まだ青二塾などの声優養成所がほとんどなかったためか、声優希望の方が多く受験されており、それらの方と話しをしたり雰囲気を感じたことが、今の若い声優さんに肯定的な態度をとりときにはエールを送る姿勢に繋がっているような気がします。ほんと、若いっていいことなんだなあと今でもそれを感じたりするのは、自分のことよりもこのときに感じた受験生の方々のあの活き活きとした姿と目の輝きでした。おそらく今でもこの部分は変わってないんでしょうね。(正直受かったら本気でやってみようとさえこのとき思ったものです、それくらいの情熱をあのときお会いできた方々から感じました。)

その後声優の養成所もでき多くの声優志望者を受け入れる体制が少しずつできていくのですが、これに連動するかのように、「ヤマト」以降のアニメのひとつの流れとなった、主人公複数型アニメが急速に増えていくようになりました。「キャプテン翼」「銀河漂流バイファム」「星闘士星矢」というのがそれでして、これらは特に女性ファンの増大と男性声優の人気というものに拍車をかけていったという気がします。また主人公よりもサブキャラの方が人気が大きくなる作品も多く「アニメ三銃士」や「ゴッドマーズ」などもそのよい例だったような気がします。「ゴッドマーズ」のマーグの死に対してのファンがその葬儀を行ったことなどその際たる例だったと思います。


(1988-1994)

こうしてキャラに対してファンが多様化していったことが、さらに声優の幅広い需要と供給を促していったような気がしますが、これに特大の発破をかけたのが1988年の「鎧伝サムライトルーパー」なのですが、これはちょっと凄まじいものがありました。この頃の自分はアニメとそんなに遠くないところで仕事をしていたので、その状況はとてもよくわかる位置にいました。この昭和最後にあらわれたアニメはほんといろいろな意味で化け物のような作品でした。

この作品。じつは正直最初の人気は芳しくないものがありましたが、本放送をダブり放送したことがニュースで大きく取り上げられ、またその回の話がストーリーを知らなくてもなかなか面白い話だったことから人気が一気に高まりそして火を噴いたのです。

五人の主役の声優さんを呼んだイベントはことごとく大盛況。続編のOVA化。キャラクター個人のアルバム。声優さんのアルバム等、その数は凄まじいものがありました。また声優さんを呼べなくても、OVAの先行上映会をしたら朝から列ができ始め、四百人以上が集まったというイベントもあったといいますし、声優さんの握手会をしたら握手した瞬間に失神してしまったという方がいたこともありました。(因みにこの作品をみて声優さんを志した方も多かったようで、現在活躍されている松来未祐さんもそのおひとりだったとか。もし将来「トルーパー」の新作が作られたらこの人絶対ナスティ柳生役やりたいだろうなあ。)

またこの作品のOVAを軸にソニーがキャプテン翼のOVAやCLAMPの「聖伝」、さらにはTMNとのコラボで話題となった久川綾さん主演の「CAROL」などで、一気にそのジャンルを拡大していったことで、アニメのOVA化やビデオ化がひとつの軌道にのったこともまた大きな事柄でして、これが後にバップの「サイパーフォーミュラ」、東芝の「ライジンオー」でも大きくものを言うことになっていきます。(因みに「トルーパー」はCDがキング、DVDはソニーから発売されていましたが、これは当初キングがトルーパーの人気がたいしたことがないためその映像の版権をソニーに譲ってしまったためこういうことがおきたとか。後でキングがかなりこのことを後悔し、その後いっさいこういうことをしなかったといいます。)

さてアニメの主人公複数型の代表作として「美少女戦士セーラームーン」というものが登場します。ここで今度は女性声優が一気にクローズアップをされていき、次第に男性声優のそれを圧倒しはじめていきます。この流れは現在にも至っていますが、この作品をもう少しコアにしたものがじつは現在のU系深夜アニメでみかけられます。「カオスヘッド」なんかもこのラインの作品だったように感じられます。この「セーラームーン」では登場した五人のキャラを演じた声優さんに人気が集まり、特に久川綾さんの人気はたいへんなものがありました。当時自分はむ偶然久川さんのイベントにかかわったことがありましたが、それはそれはたいへんな盛況でしたし、それより少し前に川崎のチッタで行われたライヴでの熱気はかなりのものがありました。この頃から椎名へきるさんもそうですが、アニメ声優さんのライヴがクローズアップされていったような気がします。たしかにこれ以前にもいろいろとありましたし、小山茉美さんのように小さいところでのライヴや笠原弘子さんのように歌手としてもしっかりとした活動をしていた方もいらっしゃいましたが、個人的には久川さんあたりが現在のようにアニメ声優さんがガンガン、それもライヴハウスあたりでライヴをやるきっかけをつくったという気がします。(因みにこの久川さんのライヴは後にビデオ化されました。これみると今の声優さんとやってることがあんまり変わってないんですよね。)

ところでこの時期に出現していたものにLD(レーザーディスク)がありました。このLDは作品の保存性を強く宣伝したこともあり、保存したいアニメ作品ならテレビやOVAでもLDならOKという流れをつくりあげていきましたが、これにより新旧多くの作品がLD化されていくのですが、このことが無理にOVAをつくらなくてもTV作品をDVD化し、それでセールがよければOVA化するという動きをつくり、OVAが減っていったことはちょっと残念なことではありましたが、それはことの必然というべきなのかもしれません。(ただしOVAが壊滅したというわけではなく、当時のKSSが発売した「ああっ女神さま」はたいへんなセールスを記録しましたし、いわゆるアダルトアニメにもこれらは引き継がれていきました。)

この頃の自分はといいますと、上記した久川さんのイベントもそのひとつですが、諸般の事情でいろいろとアニメに関わることが多くなりました。(以前「マクロス」のイベントで誰を呼ぶかということをあるの方から打診されたとき、ほとんどが飯島真理さんといっていたのに、自分だけ土井美加さんをあげたことがあったのですが、そのときからもう知らず知らずのうちに関わっていたのかもしれません。)ですがいわゆるアニメをその時期よくいろいろと見ていたという次元だっただけに、なかなかその全体像が掴みきれていませんでした。そのため当時これを知るため、国会図書館に行っていろいろとアニメ雑誌の資料をあさったり、当時の新聞などをみたりしていろいろと勉強したりしていました。そのおかげで知らず知らずに経験していたことが、じつはこういうことと繋がっていたのかと、いろいろわかりましたし、声優さん繋がりで作品から作品へとファンが移動していくことや、キャラクターに対しての強い思い入れというのが作品に想像以上のパワーを生むということがわかったのもこの時期でした。けっこう当たり前のことかもしれませんが、自分が実感できたのは意外にも遅くこのトルーパー以降の一連の動きと、この図書館での調査がきっかけだったのです。

そういえばこの時期自分は初めてコミケに行きましだか、当時は晴海→TRC→晴海→千葉幕張→晴海という激動期でもありました。この時期いろいろなサークルさんと知り合うことができました。ご迷惑をおかけしたこともありそれは今でも反省しておりますが、いろいろと勉強もさせていただいたことは今でもたいへんありがたく感謝しております。今はみなさんどうされているのでしょうか。ある意味いちばんいろいろとあった時期でもありました。

というところで今回はここで〆です。次はエヴァからです。
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ちょっとふりかえってみます。その1。 [アニメ(20世紀)]

自分とアニメってどんな関係で今まで推移していたんだろうと、ちょっと気になってしまった。そのためここでは自分とアニメの今までを簡単にふりかえってみることにしました。

(1963-1970)

自分は最初新潟県にいたため、当時関東あたりに住んでいる方と違ってすべてのアニメをみることはできませんでした。当時はNHK総合と教育、それにBSNしかないという状況で、後にU局としてNSTが入ってくるといったかんじでした。でもなぜかアニメはたいへん多く放送されていました。国内ものでは、1963年から放送開始になった「鉄腕アトム」「鉄人28号」「エイトマン」「オオカミ少年ケン」といったあたりを見ていたのですが、このあたりから1970年まで放送されたものは見ていた記憶はあるものの、それがどういう話だったとかというとほとんど記憶にありません。まあ子供だったから漠然と見ていたからかもしれません。でもこの時期放送されていた全アニメ作品のだいたい2/3はみていた記憶があります。

そんな中では「スーパージェッター」「宇宙少年ソラン」「サイボーグ009」「ゲゲゲの鬼太郎」「花のピュンピュン丸」「海底少年マリン」といったところ、それに「おそ松くん」を除く赤塚作品と藤子作品を好んでみていました。

考えてみるとこの頃みていた作品に出演していた声優さんってけっこう後々まで、いろいろな作品でお世話になっているような気がします。「ジェッター」の市川治さんや松島みのりさん、「鬼太郎」の野沢雅子さん、大塚周夫さん、田の中勇さん、「ピュンピュン丸」の白石冬美さん、そして「マリン」の小原乃梨子さん、「もーれつア太郎」の山本圭子さん、加藤みどりさん、永井一郎さん、八奈見乗児さん、冨田耕生さん、そして「リボンの騎士」と「ひみつのアッコちゃん」の太田淑子さん等等、特に太田さんは自分にとってちょっとしたアイドルでした。

この時期のアニメは今みると正直紙芝居的な動きで、それを演出と声優さんの演技でカバーしていたという感じがしますが、ストーリー的には飽きさせないものが多かったような気がします。特にギャグ、SF、活劇、時代ものといったジャンルがはっきりわけられたものが多かったのですが、そんな中で「悟空の大冒険」がかなり異色だったという気がします。特にそのスピード感というか、とっちらかった展開というのにものすごく惹きつけられた記憶があります。最近再放送でその一部を見ましたが、こんなすっとんだ作品だったのかとちょっとビックリ。当時この作品がいまいち受けなかったというのもなんとなくわかった気もしたものでした。

(1970-1979)

1970年に東京に引っ越しふつうならもっとアニメをみるはずなのに、なぜかそうはならなかった。むしろ量的には減ってまったのです。これはチャンネルが増えて何をみていいのかわからなかったことと、クラシック音楽に本格的にのめりこんだためでした。ですが外国のアニメ、ハンナ・バーベラの作品がじつに面白く、特に「チキチキマシン猛レース」は毎回欠かさずみていたものでして、自分が外国のアニメをこれほどよくみていたのは、「ポパイ」くらいなものでした。

そんな自分がアニメと本格的に向き合うようになったのはやはり「宇宙戦艦ヤマト」だった。この1974年から放送が開始されたアニメ。じつは本放送を自分はみていない。うちでみていたのは戦争映画大好きの自分の父で、「これおもしろい」「ワープというのはじっさいできるんだろうか」とかけっこう真剣に聞いたりしてきて、けっこうのめりこんでいたようだった。また当時のクラスメートもけっこうみていたので、当時このアニメが人気が無くて打ち切られたと後に聞いたときはちょっと信じられないと思ったものでした。

で、そんな自分が「ヤマト」を初めて見たのは、最初の再放送時で、偶然夕方にこれを見たとき「おもしろい!」
とこれまたのめってしまったものでした。しかも帯での再放送だったため、平日に連続してみられたため、さらにその面白さにのめったものでした。その後劇場版が公開されたり、ニッポン放送で深夜四時間ほどの特番が組まれたりということで、その熱気が一気に噴出し、巨大なアニメブーム、そして声優ブームの現出となっていきました。

もちろんアニメブームや声優ブームというのはそれ以前の長浜アニメや「ドカベン」などである程度は火のつきはじめはあったのですが、「ヤマト」以降のそれはもう比べようのないものがありました。ですがこの「ヤマト」のそれがある意味ひとつの時代のピークのはじまりであり終焉のはじまりでもありました。いわゆるロマン派アニメの最盛期の突入と終わりへの序章といっていのかもしれません。そしてその終わりへの扉を開いたのが「機動戦士ガンダム」でした。1979年の春に放送開始となったこの作品。自分はじつは当初この作品の存在を知らなかったのですが偶然みた話があまりにも衝撃的だったため、それからこの作品につかるようになってしまいました。

その「ガンダム」で初めてみたのが第27話「女スパイ潜入!」。これは別にそんなに変わったストーリーではなかったが、第28話「大西洋、血に染めて」が強烈だった。ラスト近くでミハルが爆風に飛ばされそのまま海に落ちていくシーンをみて、その不意打ち的な状況に「えっ?」となったものでした。この唐突感というか、理由の無い死というものがなんか異常なリアル感と直結したように感じられ、こんな感覚今までのアニメにあったっけと、かなり衝撃的におもったものでした。

この感覚が後に「ヤマト」に代表されるようなそれまでのアニメといろいろ論争を巻き起こすことになるのですが、
いずれにせよこの時期「ヤマト」と「ガンダム」によって、アニメが子供向けから、大人の観賞にも耐えられる作品へとその枠が広げられたことが大きく、それがその後声優ブームにも拡大していくわけでして、そういう意味でもものすごくアニメが大きく変貌を遂げていくひとつの時代にちょうど立ち会うことになったものでした。

今までたしかに「ボルテスⅤ」や「ザンボット3」など、いろいろとそういうものを感じさせるものがあったものの、どちらも子供に大人の世界をみせるという類であったために、時代を変えるところまでには至っていなかったという気がします。ただこれらの作品あればこそアニメが大きく変化するだけでなく、爛熟期ともいえるアニメブーム、そしてブームという言葉がなくなり、現在のようにアニメが市民権を得、日常の中に取り込まれていく基礎を築いていったという気がします。

またこの時期「ヤマト」「ガンダム」をはじめ劇場作品が多く公開されていったのもそれらのことにさらに大きく力を貸していったという気がします。この時期は現在のアニメの基礎とひとつの方向性を指し示した時期だったのかもしれません。そしてこの時期自分もまたいろいろとこれらのことを「経験」していくことになるのですが、それはまたこの次ということで、ここで一旦〆です。

このネタ越年となります。ご了承ください。
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銀河鉄道999[劇場版] [アニメ(20世紀)]

999_.jpg
http://www.toei-anim.co.jp/movie/999/
(公式サイト)

1979年夏に公開された
当時TVで放送されていた同作品の劇場版。

公開当時はメーテルの正体がTVより先に明らかにされたり、
主人公鉄郎の設定年齢がTVより上がっていたりと
とにかくいろいろとTVと違う作品でしたが、
それ以上にとにかくたいへんな話題をよんだ作品でした。

この作品は自分が劇場でリアルタイムで見た
初めての劇場用アニメで
たしか銀座の映画館で観た記憶があります。

このとき自分はこの作品を観に来ていた人たちが
想像以上に年齢層が広いのに
ちょっと驚いたものでした。

TV版などみていると
正直中学生くらいの方たちがメインなのかなと思ったら、
松本零士作品ということで
「ヤマト」あたりのファン層とかなり重なっているようで、
学生だけでなく社会人の方も多かったのです。

ですがそんなことよりも
じつによく人物が描かれた見応えのある作品で、
二時間以上があっという間というかんじでした。

特にラストシーンは青木望さんの清澄な音楽もあいまって、
アニメ史上に残る美しいものとなっていました。
それにしてもこのシーンは素晴らしく
主役の鉄郎とメーテルの声を担当した
野沢雅子さんと池田昌子さんは
もう収録中から涙涙の連続だったとか。

自分もこのラストはほんとうにくるものがあり、
ラストシーンのナレーションではないのですが、
まさに「今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る」
というこの言葉につきるものがありました。

その後にゴダイゴの大ヒット曲がかかるのですが、
この繋がりもじつによく
とにかく最後じつに綺麗に決まった作品となっていました。

現在もこの作品のDVD、サントラCDとも現役ですが、
これだけ長い年月愛されている作品というのも
なかなか無いという気がします。
実際最近「999」のDVDが限定価格で発売されたところ、
メーカーが品切れを起こしてしまうほどの売れ行きだったとか。

ハーロックやエメラルダスといった松本作品の人気キャラや
その旧友でもある大山トチロー、
さらにはTV版にも登場したクレアが重要なキャラとして登場するなど、
とにかく登場人物も多彩で豪華だった。

来年(2009)の8月4日、
じつはこの作品が公開されてからちょうど30年目を迎えます。
当時この年の邦画の配給収入第一位、
そして翌年日本アカデミー賞の特別賞を受け、
ある意味アニメが一般にまで大きく浸透し、
そして現在への道筋をつくる決定的な役割を果たしたともいえる不朽の名作。

まだ未見の方は機会がありましたらぜひご覧になってみてください。

それにしても今の若いファンの方、
特にEVA以降のファンの方にはどうこの作品がみえるのか、
このへんもじつに興味があります。

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やっぱり面白い「るろうに剣心」京都編。 [アニメ(20世紀)]

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%80%AD%E5%88%80%E8%A1%93

最近キッズ・ステーションで「るろうに剣心」が放送されている。
久しぶりにみているがこれがやはり面白い。

特に京都編に入ってからの面白さはやはり今見ても尋常ではない。
(本放送からもう十年、早いもんです。)
それまでのキャラだけでなく、
個性豊かな十本刀をはじめ、多くの個性的なキャラが
みな適材適所で強い個性を発揮しながら、
白熱的なストーリーの中で強烈な自己主張を放っていく。

本当に面白い作品だ。

考えてみるとこの作品、当時関東地区は午後七時半からの放送だった。
今深夜にやっているアニメと違って
幅広い、それこそアニメファンではない人も取り込もうししていた作品だったし
ある意味一般層に挑んでいった節がある作品でもあった。

主役二人が声優でなかったのも目をひいた。

緋村剣心/涼風真世
神谷薫/藤谷美紀

薫役の中谷さんはじつにうまくはまっていたけど
正直剣心の涼風さんは最初違和感ありまくりだった。
なにかスタジオにおけるマイクと画面との距離が
そのまま剣心と涼風さんの距離に転化されてしまったようで、
声と画面に猛烈な隙間風を感じたものだった。

だけどそれが何回か回を重ねるごとに
距離感も違和感も次第に薄くなり、
途中からは剣心と涼風さんが
じつにしっくりとするようになった。

そんな中でこの京都編に話しが突入したのですから
面白くないわけがない。
絵が多少不安定なところもあるが
まわりにかなりの声優さんも揃っており、
非常に白熱したものになっている。

この京都編後いろいろなドラマもあるのですが、
京都編のあとの話があまり記憶にない。
やっぱり京都編がよすぎたためなのだろう。

それにしても一時作者の構想にあったという北海道編。
剣心と瀬田宗次郎のタッグはある意味史上最強。
これに斉藤や何人かの十本刀や御庭番衆が加わるとなると、
京都編の興奮再びも夢ではない…かな?
これもみてみたかった。


余談ですが、手元にある昔もらった剣心のうちわ。
剣心、操、斉藤、宗次郎、が仲良さそうにうつってる絵柄で
ちょっと幻の北海道編みたいで気に入ってます。
やっぱりみたかったなあ、北海道編。

1017866_l.jpg
DVDではこの巻あたりから京都編に向かっていくわけですが…

…そういえば十本刀の一人、本条鎌足。
外見のモデルがエヴァの碇ユイという話を聞いてちょっと驚いた。
さすがのゲンドウもこれを知ったときはさぞやびっくりだっただろう。



(追伸)6/20

とうとう京都編が終わった。
みんなとにかくカッコイイし、心に響く作品だった。
あと最後薫が東京に戻った剣心に「おかえりなさい」というところ。
BGMが薫が京都に旅立つ剣心と別れるときに流れていた、
マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲が再度また流れていた。
これがまたとても万感胸に迫るものがあった。
ほんとうにいい作品だ。素晴らしい。
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ルパン三世 カリオストロの城 [アニメ(20世紀)]

最近ひさしぶりに「ルパン三世 カリオストロの城」をみた。
やっぱり名作だよなあと思ってしまった。

作品については
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%91%E3%83%B3%E4%B8%89%E4%B8%96_%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%81%AE%E5%9F%8E
(ウィキペディア(Wikipedia))
に詳しいが
自分はこの作品を劇場ではみていない。

当時自分はまだ本気でアニメをみていたわけではなかったけど、
この作品の噂は聞いていた。

自分はこの前のルパンの劇場版、
「ルパン三世 ルパンVS複製人間」をすでにみていけど
最後のあのEDがどうしても受け入れられなかった。
そのためこの作品もなんとなく足が向かなかったのですが、
見ていた人が「いくらでも感想が書ける」みたいなことを言っていたため、
その後次第に気になる作品になっていった。

そして初めてTVでみたそれは衝撃以外の何物でもなかった。
たしかに変わったことなどやっていないし、
けっこう王道を踏んだ作品のようにみえたけど、
そのワクワクするシーンの連続とダレない演出には感心しまくりだった。

たしかに最後の銭形のクラリスへり台詞のように
(わざとそういう野暮ったいかっこよさを狙ったのかもしれないけど)
感覚的にあわないシーンが無かったわけではないけれど、
そんなこと抜きにして自分にとってこれは超一級の娯楽大作となったし、
アニメ史上に残る傑作となった。

その後そのTVでの放送が「コブラツイストのシーンが無い!」
とかいう記事をみたことでカット放送だとわかりびっくり、
カットされてるのにこんなに面白いなんて
どんだけ凄い作品なんだと思ったものでした。

自分はこの作品の好きなところにじつはBGMがある。
冒頭のカジノのシーンの雰囲気からもうどこか透明で冷たいタッチの
ちょっとクールな音楽が素敵で、
その後の逃走シーンでの弦の響きなどもうたまらないものがある。

もうこの音楽を聴いただけで身体ごと
カリオストロの世界に引きづりこまれてしまう。

e0532.jpg
(サントラCD)


音楽は大野雄二。
あの角川映画「犬神家の一族」もやっているが、
そのときの雰囲気の音楽がここでもいい感じで流れている。
いかにもいい意味での日本映画の娯楽大作というかんじだし、
なんか金田一さんとルパンのが妙に重なり、
ラストで庭師の老人が
「なんと気持ちのいい連中だろう。」
という台詞もまた
金田一さんのもつその部分と重なったように感じられ、
じつに爽やかな後味を残したものでした。

ただ上のWikipediaにもありますが
宮崎監督もモンキーパンチさんも
快心の作ではなくストレスがたまる部分もあったようですが、
けっこう傑作や名作ってそういう部分や
ちょっとした縛りがあった方がいいのかなと、
ふとそんなことも思ったものでした。

それにしてもアニメ劇場作品数あれど、
こんなに評判がよく、
しかも長い間評価され続け
見終わった後誰もが満足し気持ちが爽やかになる作品って
そうそうないような気がします。

これは伯爵はともかく
戦い終わればすべてノーサイドという雰囲気
五右衛門の
「無益な殺生はせぬ」
という言葉と行動が全体を大きく包んでいることもあるのかもしれません。

この作品も来年で劇場公開30周年を迎えます。
山田さんがいないのはなんとも寂しいですが
ぜひ何か企画してほしいものです。


※因みに本文内の台詞は
「ジブリ作品字幕COLLECTION」
http://www.geocities.jp/ohmu2rko/index.html
を参考にさせていただきました。

※尚、伯爵の結婚式でかかるオルガン曲は
バッハの「パストラーレ」 ヘ長調 BWV590、より第3楽章です。
けっこう有名な話ですが…
演奏者は不明。当時のコロンビア音源を使用したのかもしれません。
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元祖天才バカボン [アニメ(20世紀)]

雨森雅司さん
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%A8%E6%A3%AE%E9%9B%85%E5%8F%B8
(ウィキペディア(Wikipedia))

この方も強く印象に残っている昭和の声優さんのおひとりだ。

悪役でもかなりの凄みと冷徹さをみせる方でしたが、
なんといっても強烈だったのが
天才バカボンの(バカボンのパパ)役だった。

とにかくちょっと(いや…かなりか?)ぬけてて、
それでいて人情深くあたたかく、
そして誰からも愛される、
そんなバカボンパパをやらせたら、
この人の右に出る人は正直いない。

だから申し訳ないことですが
この人以外のバカボンパパは正直いつも物足りないし、
そのため見たいとも思わない。

それくらい雨森さんとバカボンパパは
一心同体となっていた。

そんな雨森さんが炸裂したのが
シリアスな幕切れだった名作と誉れの高い
「天才バカボン」(第一期)の三年後に放送された
第二期ものとなった「元祖天才バカボン」

これは二年間放送され
「天才バカボン」シリーズでも最大の話数を誇ったヒット作だが、
絵の雰囲気といいストーリーの意味なしのバカバカしさといい、
前作とかなり雰囲気が違ったたため、
第一期のそれよりも低くみられているふしがある。

だけど自分はこの空前のバカバカしさがとにかく好きで、
特に46話「バイオリンでゲゲゲのゲなのだ 」は、正直かなり強烈だった。
パパがバイオリンを弾く話しなのだが、
これがとにかくツメで黒板をひっかく音みたいにすさまじく、
弾き出すと空間がねじまがるというほどの強烈さ。
で、そのパパが交番に行くと泥棒を目ん玉つながりのおまわりさんがいて、
おまわりさんが泥棒に「はけ!」と言っているところに遭遇。

もうこういうとだいたいどういう展開かはおわかりになるだろうが
パパがバイオリンを弾いた瞬間に空間がゆがみ
おまわりさんの目が顔から外れて地面に落ちてしまったり、
泥棒とおまわりさんが相手のお尻にかみつきながらもがきまくるという、
ほとんど笑っていいのかいけないのかという地獄絵図になるという展開。

これはピアノやバイオリンの「おけいこ」をパロったものなのだろうが、
ここまでやってしまうとパロってるという以上のものがあり、
逆にこれを見た子供がおもしろがって、
バイオリンでわざと超音波攻撃をしかけてくるのではないかと心配してしまったほどだった。

とにかくほとんどまともな話しはなかったし、
キャラのほとんども妙に腹も腕も太めに描かれており、
すべてが完璧などのアンバランスゾーン的な作品だった。

因みにスタッフ&キャストは以下のとおり。

作画監督:芝山努
美術監督:影山仁
撮影監督:清水達正
録音監督:明田川進
音楽:渡辺岳夫
演出:吉川惣司→斉藤博、岡部英二
脚本:吉田喜昭、大西洋三、織田健也、藤川桂介、七条門、吉田秀子、小森豪人、小森幸信、椋誠一、雪室俊一、辻真先
コンテ:高倉健一、小華和ためお、奥田誠治、岡崎稔、佐々木正広、小泉謙三、風間幸雄、出崎哲、羽根章悦、新田義方、北川一夫、高円寺太郎、壺中天、平田敏夫、山崎修二、斉藤博、吉川惣司、遠藤政治、石黒昇、阿佐みなみ(南阿佐)、高橋春男、ひこねのりお

バカボンのパパ=雨森雅司
バカボン=山本圭子
ハジメちゃん=貴家堂子
バカボンのママ =増山江威子
レレレのおじさん=槐柳二
目ン玉つながりのお巡りさん=肝付兼太
ウナギイヌ =池水通洋

以上ウィキペディア(Wikipedia)より。

他にも「たいへんだ、たいへんだ。」という声を聞いたおまわりさんが、
「なになに、たいへんとは大きく変わることか…そりゃたいへんだ。」
と、ノリだけで話しがすすんでいくようなものも多く、
今となってはほとんどストーリーも記憶にないのですが、
とにかく妙に癖になるし、なぜかスカッとするものもあった。

すでに三十年以上経過した作品ですし
同時期に「勇者ライディーン」や「フランダースの犬」「アンデス少年ペペロの冒険」
「タイムボカン」「鋼鉄ジーグ」、「UFOロボ グレンダイザー」
さらには「宇宙戦艦ヤマト」「ガンバの冒険」「宇宙の騎士テッカマン」
それに「一休さん」「まんが日本昔ばなし」などの名作が揃っていたため、
ちょっと忘れられかけているふしもある作品ではありますが、
前述した雨森さんの怪演?ぶりもあり、
自分としてはストーリーを覚えていないにもかかわらず、
歴代最強アニメ作品のひとつというふうにこの作品をとらえています。

それにしてもどこか再放送してくれないかな。
ぜひ今のアニメファンの皆様の反応をみてみたいものです。

鎧伝サムライトルーパー [アニメ(20世紀)]

20世紀のヒットアニメというと
今でこそ「エヴァンゲリオン」「ガンダム」「マクロス」「ヤマト」「星矢」
というところがでてきますが
昭和から平成にかけて放送された
「鎧伝サムライトルーパー」が
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8E%A7%E4%BC%9D%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC
(ウィキペディア(Wikipedia)
自分にとっては最も忘れられない作品のひとつとなっています。

じつはこの作品。
そんなに最初から話題になっていたわけではありませんでした。
ただ一部ではかなり人気があり
「キャプテン翼」から「聖闘士星矢」へと流れる集団主人公型作品の、
その中でも女性ファンを中心に浸透していた作品でした。

自分はこの第一話をリアルタイムで見たのですが
なんだかよくわからないし、
スマートじゃないというか洗練さていない動きに
「これ大丈夫?」という危惧さえ感じたものでした。

ですがそんなある日事件がおきました。
それは現在では絶対にありえないことでしょうが
第十七話を二週続けて放送してしまうという
信じられない大事故を放送局がやってしまったのです。

これは翌日新聞にもけっこう大きく掲載されており、
こりゃえらいことやってしまったなあという気持ちと
いったいどういう対応を次週放送局がするのだろうという気持ちで
第一話以来久しぶりにみたのですが、
みはじめたらこれが「じつに面白い!」作品に化けていました。

後でみると自分がみた第十八話は
ちょうど話しが動き始めた回だったようで
自分のようにかつてこの作品に興味のなかった人の多くも、
興味津々で見たらここでハマってしまったらしく、
この事件をきっかけに急速にトルーパー人気に火がつくこととなりました。
(以降「サムライトルーパー」を「トルーパー」と略します。)

しかも時期が9月ということもあって冬コミでは早くも最初のトルーパー旋風が吹きはじめ
それは主役5人を演じた声優さんの人気にも飛び火し、
かつてないほどの女性を中心にした大きなムーブメントと化していきました。

それは声優さんを呼んでのイベントでは
声優さんと握手したたげで失神されてしまったという方が会場ごとに続出し、
当時のメーカーの担当の方が
途中からは「あっ、この人あぶない。」と事前にわかり
倒れる前にサポートが随時できるようになったほどだったそうです。

このトルーパー台風の急速な成長にメーカーはすぐに反応、
本放送終了の翌月にはビデオを発売するという、迅速な対応をとりました。
当時はVHSとLDでの販売でしたが、その売れ方は異常なほどで
それこそ「エヴァンゲリオン」登場までは、これがひとつの伝説と化したほどでした。

ただここでちょっとした悲喜こもごもなことがありました。
それは当時この作品の権利を持っていたキングが
当初あまり人気のなかったこの作品の映像の権利を
早々にソニーに渡すような形になってしまい、
このため音源はキングが発売できたものの、
TV版だけでなくその後のOVAもすべてソニーが発売をすることになり、
悔しがるキングと、笑いが止まらないソニーという構図ができてしまったものでした。
ただこの教訓は後にキングは「シュラト」以降、「エヴンゲリオン」でも生きることとなり、
それが林原めぐみさんの大ブレイクの下地にもなったようです。

この作品、キャラクターと声優さんに強烈な人気がついたという意味では
「星矢」とほぼ同じ傾向だったのですが、
こちらは原作がないオリジナルだったことから、
より自由にいろいろと展開できたことが大きく、
しかもキングがそれ以前のアニメでみせた
キャラを使ったアルバムのノウハウというものをここで思いっきり活かしたこと、
ソニーが映像を使ってOVAを次々とつくっていったということ、
(因みにソニーは「トルーパー」と「キャプ翼」のOVAを同時進行で、
 長期に渡り発売し続けるという戦略をとり当時かなり驚かされたものでした。
 後にこのラインナップにあのCLAMPも「聖伝」を皮切りにし、
 各種作品を通して随時加わってくることとなります。)
さらに他のメーカーが声優さんと独自に単独契約しアルバムをつくったりしたことで
かなり幅の広く多様な展開を結果的に行うこととなり、
ファンのニーズを「星矢」より大きくすくいあげ、拡大させることとなりました。

またこの時期はLPとカセットからCDに移行していく時期とも重なったため、
ひとつのタイトルでいくつもの媒体が登場するということもあり、
とにかくいろいろな意味でじつに賑やかなものとなりました。

このトルーパー台風は当然同人誌会にも吹き荒れ
多くのトルーパーサークルを生み出しましたが、
これもこの台風の勢力を強めた大きな要因となりました。

あとこの作品には長浜アニメのレギュラー声優だった名優市川治さんも登場、
往時のファンに随喜の涙を流させたものでしたが、
これもまたファンを幅広く獲得する一因となったようです。
(この作品は一連の長浜ロボット作品の最後でもある「ダイモス」放送終了から
 ちょうど十年後に放送を開始しています。)

ただこの空前ともいえる大ブームを巻き起こしたトルーパーも
最後のOVA(1991)が出てから急速にその勢力を弱め沈静化していきます。
それはちょうどその頃から放送がはじまった
「ライジンオー」や「サイバーフォーミュラ」
そしてトルーパーの主人公、烈火の遼を演じた草尾毅さんが主役を演じた
「ラムネ&40」の登場によりファンがそれらの作品をはじめ、
他作品にどんどん流動していったことがそれに拍車をかけたようでした。

そしてこの4年後にあの「エヴァンゲリオン」が同じキングから発売されることとなります。

こうしてみるとトルーパーがその強大な力を発揮していたのは正味三年ほどですが、
その期間以上になぜか自分にとって今でも強く印象に残った理由として、
その凄まじいまでのファン(女性中心でしたが)のパワーと、
じつに多彩かつ強力だったメーカー側の戦略。

そして人気が去った後の潔いまでの静まり方と、
その最盛期とのギャップの見事なほどの極端な差が
その理由にあったといえると思います。

例えばここ数年トルーパーがらみのCDやDVDとなると
2003年の放送開始15周年にでたDVDによる発売くらいで
CDなどは今世紀再発売があったかどうか…。
ほんとうにこの差は極端すぎるくらい極端で、
たしかにどの作品にもこのような満ち干きはありますが、
ここまでトップとボトムの差が大きく鮮やかなのはあまり無いように思われます。

それがまた自分に強く印象として残った要因でもあるのでしょう。

…と長々と書いてしまいましたが
そのトルーパーもなんと今年の4月で放送二十周年。
ふつうならもうそんなにと言いそうなところですが、
なぜか「まだそんなものなの」というこの感覚。
いかに鮮烈で強力な印象な作品だったかという、
これもまたその証明なのでしょう。


(DVD第四巻 死闘篇)
※運命のあの17&18話入り。死闘編とはその後の皮肉であろうか。

(追加)
そういえば予告で「俺の心に鎧が走る!」という台詞。
これを「じつに痛そうだ」と当時名言を吐いた某サークルの方がいらしゃいましたが、
今はどうしていらっしゃることか…。
こういうときは二十年という年月が長く感じられます。

年年歳歳花相似 歳歳年年人不同
歳歳年年花相似 年年歳歳皆同人

です。(これ確か二度目かな?使うの。)


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どうしてももう一度みたいアニメ [アニメ(20世紀)]

というのが自分にはいくつかある。

その中のひとつに今から30年ほど前の作品で
本放送終了後もじつによく再放送されていた作品がある。

当時学生だった自分もけっこうそれをみていたが
まわりがそれ以上によくみていた。
ビデオデッキなど無い時代だったせいか
見逃すとかなりヤバイ状況に陥るため
「昨日はどこまで話がいってたか」
と見逃してた輩から質問を受けたりしたものだったし。

みたらみたで
その感想をお互いに言い合うというかんじだったのだが
別段このまわりの輩はアニヲタではなく
アニメについてはこの作品のみの会話に終始していたものだった。

そんなアニメが放送時間帯の変更等で再放送されなくなった。
かといってVCもLDもなかなかコンプリートで出ない。
当時は出し惜しみかと思っていたらじつはそうではなかった。

理由はあえて書かないが、けっこうシンプルかつ深刻な権利と感情の問題がそこにはあった。

これを知ったときDVDでの発売も諦めたし
TVでの再放送も諦めたものだった。

で、もし観られるとするとこのアニメがすべての権利から外れる
今世紀中頃以降になるのではないかという一文をその後みた。

「はっきりいって俺死んでるわ…」

がそのときの第一番の感想だった。
もう一生観れんのかという無念さと
自分もそうだけど演じて声優さんの中にはこの作品が代表作だったという方もいるだけに
自分以上に悲しんでるだろうなという気もした。

だけどここで一言言っておきたいのは
この原因となったことについてはたしかにいろいろと言いたいことはあるが
そんなこととは比べ物にならないくらい
その全ての関係者の方々にこの作品とめぐり合えたということに対して
いくら礼を述べても述べきれないくらいのものがあるということだ。
だから自分はそれが観れるときが来るのを待つし
その前に西に行くようなことがあったらそれはそれで諦めるだろう。
すべては神の思し召し。

もちろん残念でないといえば嘘になるが、
誰に対しても恨みごとなどないというのもまた嘘ではないというところだ。

ただひとつ心配なのはマスターの保存状態だ。

どうせしばらくは何もないのだからと
安直にポーンとどこかに置いてかれたまま何十年もそのままにされると
材質が変質したり画像が劣化したりと
正直取り返しのつかないことがおきる可能性がある。

だからいつかはわからないという厳しい状況ではあるものの
いつの日にか来るかもしれないその日のために
品質管理だけは最低限しっかりやってほしいのだ。

たいへんかもしれないがここのところだけは強くお願いたいものがある。
なにせフィルムというかアニメそのものにはなんの落ち度もないのですから。
こっちは我慢できるけどツケを作品にはらわせるのだけは勘弁なのだ。

と、まあいいたい砲台言ってしまったが
そんなことは言われなくても皆わかってるというところが本当のところでしょう。
はっきりいってお節介だし余計な口出しに他ならない。

だけどそれでも言わずにはおれない。
それくらい、どうしてももう一度みたいアニメ、
そんなアニメが自分にもあるのだ。

夜中に空しきひとつ遠吠え。

〆です。


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戦国魔神ゴーショーグン [アニメ(20世紀)]

今年の7月に放送二十五周年を迎える大傑作!

北条真吾(V/鈴置洋孝)
キリー・ギャグレー(V/田中秀幸)
レミー島田(V/小山茉美)
ブンドル情報局長(V/塩沢兼人)
ケルナグール司令官(V/郷里大輔)
カットナル将軍(V/木原正二郎)

原作・構成:首藤剛志

という作品で
ほんとうはもっとレギュラーの声優さんがいるのだが
正直この6人でほとんどストーリーができているといっていいし
グッドサンダーチームの上三人とドクーガの下三人衆で
ひとつのゴーショーグンチームといっていいのかもしれない。

とにかく全員が全員完全な個人経営の商店主なのだ。
チームワークがあるのかないのかわからないし
みんな何がしかのお約束をもっていて
それがとんでもなくドライな会話として
敵味方関係なくバンバン飛び交っているのだから
途中からみたら「この人たち何?」となってしまうこと間違いなしだろう。

中でも小山さんのレミーと塩沢さんのブンドルは
ほとんど敵味方というよりとことん口の減らない喧嘩友達といったかんじで
本気とジョークを寸止めでブラックにやりまくるその会話は
正直「格好良い」しスマートで嫌味がない。
互いに手の内や考え方がわかりきってしまっている上
どちらも明け透けに裏表なくストレートにうちまくっているからなのだろうけど
今見てもクセになりそうなやりとりである。

またレミー島田とブンドルの二人が各々の要となり
かつ相手方にとっても要となってしまっているので
結果的に六人がじつにバランスのよい
水は漏れるもののがっちりとしたアンサンブルとして完成しているので
じつに安心してみていられるのが
このゴーショーグンの人間関係の特長といっていいと思う。
(予告編のナレーションなどもその例のひとつ)

それにしても塩沢さん演じるブンドルの存在感は強烈だった。
病的ともいえる自己陶酔&毒舌
そしてポイントポイントで狙わずして笑いのとれるその存在感は
20世紀最後の四半世紀において
もっとも強烈な個性というか異彩を放ったキャラのひとりだったといえると思う。
なにしろ強いしそこそこ絵になる?し、しかもお約束もあるし笑いもとれる。
ある意味すべてを兼ね備えたキャラクターであり
すべてを兼ね備えてしまったらこそ変になってしまったキャラクターでもあるのだが
そのキャラクターをあそこまで自在に演じきった塩沢さんの演技力は
ほとんど「天才的」といっていいほど素晴らしいものがあった。
塩沢さん無くしてはゴーショーグンは無かったといっていいのかもしれない。
それくらい素晴らしいものだったし、いくら絶賛してもしきれないくらいのものがあった。
(小山さんのレミーがあれだけ見事に光を放ったのも
塩沢さんのブンドルという存在無くしてはありえないものだった!)
http://blog.so-net.ne.jp/ORCH/2006-04-11-3
(当blogの塩沢さん関連の頁)

ゴーショーグンはそういう意味で
メカよりもキャラクターの強烈な個性が前面に出たことによってその名前を後世に残した
なかなか面白い、しかも極めて忘れがたい印象を残した不朽の傑作でした。

「オレには何もなかった」
「美しい…」
精神安定剤一気飲み!

そして…

「See You Again~♪」

※2006年5月10日。塩沢兼人さんの七回忌の日に。


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新世紀GPXサイバーフォーミュラ [アニメ(20世紀)]

この作品はたんなるカーレースものというだけではなく
そこに「サイバーシステム」と呼ばれる人工頭脳が搭載され
ドライバーをサポートするという設定が組み込まれており
これが主人公の風見ハヤトの成長の一役かっているという
なかなか凝ったつくりの作品となっていた。

ただこの作品もまた同時期放送されていライジンオー同様他の登場人物
つまり菅生レーシングチームの面々
そしてライバルとなる他のチームのドライバー達が
じつに個性的であるということが大きな魅力だった。

しかも全員が異常なほど癖がつよく
新条、加賀、ランドル、ハイネル、グーデリアン、シューマッハ、ロペ…
と、ぶつかった瞬間どう化学反応がおきるかわからないような面々が
とにかく群雄割拠した作品となっていた。

最初はなんか父親の仇がどうのこうのという展開もあったのですが
途中そういう部分が無くなってからは
そのドラマの白熱化が加速していったように感じられました。
もっともTVのそれはあまり視聴率等がよくなかったようですが
ビデオはほとんど爆発的に売れ捲くり
ついに年末には一本残らず
メーカーの倉庫在庫が無くなってしまうほどの売れ行きをみせたものでした。

特に女性ファンが各キャラクターについたことにより
キャプ翼→星矢→トルーパーと流れていった女性ファンの多くを吸収したことが
短期間に人気急上昇を起こした原因となったようです。

このサイバーフォーミュラー
後にいくつものシリーズができたのですが
個人的にはファーストシリーズが好みでして
特に最終話の一話前、第36話「三強激突!日本グランプリ」は
多くの方が認める白熱のドラマが展開された話となりました。
その中でハヤトが

「奇跡は、これからだ!」

と静かにしかし力強く言うシーンは
当時出演声優さんの身内の方からも「あの台詞には震えた」という声が聞かれたほどで
じっさい後にOVAが発売されるときの九段会館における完成イベントでは
一番人気のあったストーリーとしてこの話が人気投票で第一位になったほどでした。

監督は「SEED」でもお馴染みの福田己津央監督。

今でもたまにこの「三強激突!日本グランプリ」をみますけど
やっぱすごいわこのアニメと、今でも痛感することしきりです。
時間があったらぜひまた一度通してみてみたい作品です。

あと余談ですが先ほどの九段会館のイベントで
福田監督が新作の流れをざっと話した後、質問コーナーで

「そうなると、日吉とロペはまた優勝できないんでしょうか?」

という九段会館全体が立ち上がるのではないかというくらい
爆発的な質問を飛ばした勇者がいたが、あれは強烈だった。
監督もしばらく舞台上で苦笑しながら頭を抱えていたのがまた笑えた。
あれは生涯忘れない!(笑

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E4%B8%96%E7%B4%80GPX%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%A9
新世紀GPXサイバーフォーミュラ(Wikipedia)


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