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「輪廻のラグランジェ原画展」に行く。 [アニメ(2012放送開始)]

鴨川1.jpg

 鴨川市郷土資料館では、ラグランジェ・プロジェクト(製作委員会)と輪廻のラグランジェ鴨川推進委員会の協力のもと、鴨川市を舞台にしたTVアニメ『輪廻のラグランジェ』の原画展を下記のとおり開催します。

○会 期
平成29年7月4日(火曜日)から9月24日(日曜日)
休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)
午前9時から午後5時

○会 場
郷土資料館2階展示室・研修室

○入館料
一般200円、小中高生150円
小学生未満、鴨川市内在住・在学は無料、団体料金別
※展覧会実施による追加料金はありません

http://www.city.kamogawa.lg.jp/kanko/kanko_rejya/event/1499083770898.html


「ラグランジェ」にに関しては、
http://orch.blog.so-net.ne.jp/2012-03-26-1
に、以前書いたけど、
間違いなく今世紀つくられたアニメの中でも、
名作傑作の部類に入る。

ただ聖地観光という部分で芳しくなかったので、
まるで作品そのものも失敗作だったように現在言われているのは、
正直あまり楽しいものではない。


そんな「ラクランジェ」が今年放送五周年。

そしてその年の二期が始まった7月にあわせて原画展が今回開かれた。

この原画が鴨川にある理由は、
http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=10471
にそのことが書いてある。

確かに聖地観光としては失敗だったかもしれないけど、
作品的には何度も言うけど傑作だし、
しかも作品の資料が地元に手厚く保管され、
他で展示されていた農耕器具や古の生活用品等と同様に、
郷土資料館内で一緒にこの町の「資料」、
そして「財産」として扱われているのですから、
これはこれで「聖地」として、
見事に実を結んでいるんじゃないかと思ってます。

こんなに素晴らしいことはないでしょうし、
じつに羨ましいし幸せなことだと思います。

関係者の方々の努力と、
地元との信頼関係の賜物といえるでしょう。


ところで自分が鴨川に行くのは今回が初めて。

これは裏を返せば「聖地」的にはあまり魅力を感じなかったことと、
横浜から中途半端に距離があるということだろう。

時間も大洗より一時間、内浦より一時間半遠い。

最短は浜松町からのバス利用かもしれないが、
それでも二時間以上バスだけでもかかる。

なのでなかなかな行く気持ちにならなかったけど、
今回のこの機会にようやく行くことにしました。

朝五時前に自宅を出て現地に着いたのが九時半。

横浜から電車に座れたためそのまま千葉まで行き、
そこから安房鴨川行きに乗り換える行き方にしたが、
結局はこれがかなり時間がかかってしまった。

途中茂原まで通学の学生さん達で電車は大混雑。

みるとけっこう大勢の学生さんが、
ラインをひいた教科書と睨めっこしている。

そろそろ一学期の期末試験の時期なのだろうか。
そんなことを考えながら電車は一路鴨川へ。

外房線というから太平洋が見えるかと思ってたけど、
勝浦を過ぎたあたりの最後の数十分で多少見えた程度。

これなら次回からはバス移動でもいいかもしれません。

こうして安房鴨川に到着。

安房鴨川。東口より市街地をみる。
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尚、この東口を出ると右側に観光案内所があり、
「ラグランジェ原画展」のポスターが貼ってありました。

連絡橋からみる駅構内。
a02.jpg
改札は東口のみで西口方面へ行くには、
この構内を望む連絡橋を使う事になります。


駅西口ロータリーの風景
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左側にみえる輪のようなモニュメントは、
「水の大地」という作品で、
10年前(2007)に市に贈られたものです。

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空が綺麗です。


この西口から歩くこと15分で、
鴨川市郷土資料館に着きます。

その少し手前。
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そして資料館。
なかなかローカルな落ち着いた雰囲気の所です。
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玄関付近。お出迎えです。
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受付は入ってすぐ右側。

ちょっとマンションの管理人室の窓口みたいな雰囲気です。

ここで入場料金を払い、
そしていろいろとパンフ等をいただきます。

そして一緒にこんな特典もいただきました。
鴨川7.jpg

このイラストチラシ以外にも、
ポストカードも入っていました。
ただ数に限りがあり、
ポストカードは期間ごとに絵柄が変わるらしいので、
そのあたりはご注意を。
(ストレートに言えば早いもの勝ちかと)
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※ポスカードが白くて背景に溶け込むため、ここのみ背後に色付きの背景ををつけました。なのでこのポストカードの背景にある巻紙風のそれは特典の一部ではありません。


この受付の反対側にはスタンプ台があります。
もらったバンプの裏側に押すところがあります。
鴨川2.jpg
押すとこんな感じです。ちと失敗。

この資料館は一階にいろいろな常設展示があったので、
まずそちらを一通り見て、
それから二階の原画展に行きました。

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二階へ上がる階段横もこんな感じです。
使える所はフルに使っているという感じでした。


規模は二階の左半分にある、
二つの展示室を使用するという、
比較的コンパクトなもので、
都会の大展覧会を想像していくと、
ちょっと肩透かしをくってしまうかも。


因みにここは、
a10.jpg
ということで原画の方は写真はありません。
雰囲気は上の資料館のサイトに写真があるので、
そちらをご覧になってください。

因みに原画はその横に実際のシーンとの対比がしてあり、
使用シーンがわかりやすくなっています。

また使用された台本も展示されています。

ただもし台本のみ撮影OKなら、
もう一部できれば隣の撮影可の展示場にも置いてほしかったです。

原画展示コーナーではない方は写真OKなので撮影しました。

こんな感じです。
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a21.jpg

中央展示ケース内。
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こういうものも置かれています。
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そしてこの作品のシンボルともいえる三つの椅子。
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これを見た時、

「ほんとにこの作品を大切にしている人がこの原画展をつくったんだ」と。


とにかくこれがあったのは本当に嬉しかったですし、
この作品が心から愛されていたことを強く感じたものでした。


このあと設置されていたアンケートを書きこむ。

正直とてもよくできてはいたのですが、
それだけにこちらもちょっと気になった事を、
率直に書かせていただきました。


ひとつは原画展示コーナーについては内容はいいけど、
壁が白いため原画がそれに溶け込みひじょうに見づらかったので、
できれば黒ないしそれに準ずるものを背後に施してほしいと。

ふつうの展覧会でも
背後色が溶け込む場合はけっこうそうやっているので、
このへんはできれば早急になんとかしてほしいところ。

我慢すればみれないことはもちろんないのですが…。

もうひとつは展示コーナーについて。

聖地の紹介だけでなく、
それらがどこにあるか地図で、
展示物と一緒に明記してほしいという意味のことを書きました。
(アンケートでは言葉が少なく雑な表現になってしまいました)

実際は受付でいただいたパンフに地図は挟まってはいるのですが、
鴨川3.jpg
それの拡大版でもそこにあると、
展示の芯みたいなものができ、
その方がより効果的になるように感じただけに、
ここまでやったのならそこまでやってほしかったと、
ちょっともったいない気がしたものでした。

ただスぺース的にちょっと詰め込みすぎになるかもしれないので、
それでこういう配布という形にしたのかもしれませんが。


最後に「それ以外は◎(マル)」と書きましたが、
誰が読むのかわからないのに「マルとか良かったのか?」と、
アンケートを投函してからなんか心配になってしまいました。


この日は初日平日の午前中ということで、
ノートには自分の前に三人の記帳がありましたが、
自分が行った時は、
関係者の方らしき人が三~四人ほどいらっしゃった以外は、
自分ひとりというかんじでした。

まだまだこれからだと思います。

なにしろここは、
ファンにとってとても幸せな空間なのですから。

主人公もああみえてかなりの寂しがり屋なので、
大勢で賑わってくれれば大喜びでしょう。


とにかくこれを実現させた関係者の皆様の努力に、
深い敬意を表したいと思います。


入る時丁寧に説明をしていただいたこともあり、
受付の方に礼を述べて資料館を出る。


このあとせっかく来たということで、
今回の原画展のポスターにもなり、
日本の渚百選にも選ばれた、

「前原・横渚海岸」

に行く。

ここが素晴らしかった。

大洗も内浦も由比ヶ浜もいいけど、
ここの海岸も圧巻だ。

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安房小湊方面をみる。
※最初地名がわからなかったので漠然と「犬吠埼」方面と書いてしまいました。申し訳ありませんでした。

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正面沖合をみる。

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厳嶋神社方面をみる。

海の方へ向かって伸びている道。
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※名前忘れましたすみません。


これらの写真ではぜんぜんその圧倒感は感じられないけど、
とにかく豪壮かつ広大な雰囲気で、
大洗とはまだ違った太平洋のそれでした。

現在海岸は海の家も建設中でしたので、
海のシーズンが来るとさらに賑やかになることでしょう。

そしてここにもしっかりとありました。
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311で津波被害はありませんでしたが、
備えあればということで意識はされているようです。


帰り道の途中魚見塚展望台方面をみる。
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行きたかったですが山上りは苦手なので…、
他にもいろいろと見たいところがあったものの、
とにかく暑かったのでパス。

涼しい海風が吹いてなければ、
かなり厳しい状態になっていたと思います。


次回来る時は、
もう少しゆったりとしたスケジュールを組みたいと思います。

それにしても想像以上にいいところでしたし、
こんなにいい所なら、
もう少し早く来るべきだったと後悔すら今はしています。


それだけにもう少しなんとか地元を活かしてあげたかったという気が、
いろいろとしばりはあったと思いますが
あらためて感じられたものでした。


以上です。



「輪廻のラグランジェ」雑感 [アニメ(2012放送開始)]

このアニメは今年(2017)で放送開始から5年を迎える。

地名の連呼しすぎとかいろいろとあって、
「聖地」としてはポシャッた感があるけど、
こと内容的にはかなりの名作だし、
個人的に今世紀見たアニメでもかなり上位の作品だ。

ストーリーもキャラも声優もよかった。

ただ上記したように、
なんか聖地の失敗が作品もダメみたいな流れになってるのは、
正直納得できないものがある。

だいたいアニメであれだけ綺麗なバックドロップホールドを、
ロボットでみせただけでも傑作だろう。
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またこの作品、
喜怒哀楽がこれほどすべて綺麗に揃った作品というも、
稀という気がする。

しかもけっこうそのふり幅が大きい。

これには主役の京乃まどかの、
きわめて前向き思考の姿勢が大きい。

ただ京乃まどかは同じ頭文字の、
かの加藤茉莉香とよく似たような雰囲気だけど、
茉莉香のように勝手に人が集まるというよりは、
まどかは自分から人を集めに行くような、
そんな部分が強くある。

ジャージ部などもなんかそのあらわれみたいにみえるし、
一期のラストでランがいなくなるシーンなどでは、
その姿勢にあるまどかの心のうちのようなものが見えるようで、
明るさとうちに我慢している弱さが同居した、
ひじょうに寂しがり屋だけど、
その分賑やかで前向きな事が好きという、
ひじょうに人間的なヒロインという気がする。


だからみている方も、
いささか調子よく進むストーリーにも、
そのヒロインを応援したくなってしまうし、
誰一人悲劇に向かって走らせたくないという、
そういう気持ちにさせるのだろう。

ある意味これほど人間というか、
その運命というものを、
肯定的かつ前向きに描いていった作品というのも、
なんか稀という気がするし、
みていて何か元気をもらえるような、
そんな気が毎回見てて感じられたものでした。

これには当時の日本の雰囲気というものもある。


この放送が始まった当時、
まだあの311から一年も経っていなかった時期だ。

震度4以上の地震が、
けっこう各地でまだ起きていた時期。

特に原発のそれは暗く日本にのしかかり、
風評被害で厳しい影響を受けている所もあった。

それは東北だけでなく北関東でも例外ではなかった。

そんな時期だっただけに、
この明るく前向きな、
そして笑えるし能天気な要素もふんだんに盛り込まれたこの作品は、
みていた当時とても救われたものがあった。


そこにはじつは「鴨川」という地名も一役かっていた。

確かに聖地観光では失敗だったかもしれないけど、
(「聖地」としては成功だったと思う)
この作品の中ではそこそここれは機能していたと思う。

これが横浜とか神戸だとさほどではないけど、
宇宙や地球の運命をかけた戦いが、
何で千葉の外房にある一地方都市で、
これほど執拗に繰り広げられなければならんのかという、
そのシチュエーションかとにかくおかしかった。

「鴨川」という、
地元には失礼かもしれないけど、
それほどお洒落ではない、
かといって京都の鴨川のような粋な土地とも違うし、
名前の響きもどこか素朴なこの地名が、
SFという枠で連呼されるのは、
物凄く奇妙でなんかとにかくおかしかった。

それはガルパンで大洗女子という形で、
「大洗」が連呼されるのとちょっと似ていた気がする。

なので「聖地」云々と切り離すと、
これはこれで作品の内容的にも、
なんかものすごくイケる感じだった。


最後もほんとこれでもかというくらい、
綺麗に明るく大きくまとまった大団円。

これみてスカッとしない人などいないだろうというくらい、
気持ちのいい終わり方でした。

そしてこの番組の二期終了の翌月から「ガルパン」。

さらにはその後、あの「ラブライブ」の放送が始まる。


こういうお化けアニメが、
「ラグランジェ」の後立て続けに登場したのはついてなかったけど、
でも自分にとっては、
この作品はそれでも印象として決して小さくないそれを残してくれた。


なので自分は当時、
劇場版がいずれできるのではないかと、
本気でそう思っていた。


…というくらい自分にとって、
この作品はかなりのものとなってます。

ただそれでも今に至るまで安房鴨川に一度も来訪してないのは、
聖地としてはあまり魅力も行く意義も感じないことと、
横浜から意外に遠いという事があるからです。


ただ繰り返しますが、
それでもとにかくこの作品は楽しかったです。

あっけらかんとしているけど、
妙に情があるといいますか、
とにかく「義理人情では動かない~♪」とは、
ずいぶん違うところはありましたが、
そこがまたよかったということです。

この三人もいいかんじで出来上がっていました。
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それとこのシーン!まどかの詠み方も秀逸。
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因みに当たったかるたは「ちはやふる…」ではありませんでした。

さすがにそこまではやらなかったといったところでしょうか。

今から五年前、
ちょうど放送されていたということもあり、
今回あらためてこの項目をつくってみました。

因みに放送当時は自分はこの作品をこう書いてました。

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輪廻のラグランジェ

前向きかつ楽天的なエヴァンゲリオンといったら語弊があるかもしれないが、これもまた笑える作品だ。だいたいヒロインがメカにのってジャーマンスープレックスホールドを放つというアニメは今までみたことがない。これが話がすすむにつれ、フルネルソンスープレックス、とか、タイガードライバー91とか出されたらかなりマニアックな状況になってくるだろう。しかしこの下のシーンは笑えた。最近の若い人がつくるアニメはほんとにキレのいい笑いを挿入するのが旨い。
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当時自分はこれをジャーマンスープレックスホールドと言ってたんですね。
ちよっと意外。

因みに最終回等のまとめを、
何故か自分は当時書いていません。
なんでだろう?

書いた記憶はあるのですが…。

それもあっての今回の投稿です。

尚、
この項目は以前あった「ラグランジェ」のお知らせに使ってたものを、
この内容に差し替え再利用しました。
ご了承ください。

最終回にみた悲喜こもごも [アニメ(2012放送開始)]

今月で最終回を迎えた作品。
その中で今の深夜アニメを象徴するかのような
三つの作品を観ることができた。


◎ソードアート・オンライン

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以前に述べたようにやはりいい〆方ができた。
2クールに及ぶ作品ということで、
最終回のひとつ前に大きくピークを迎えたあと、
最終回でひとつの結末と後日談、
そしてこれからのことなど、
今までの伏線も巧妙に回収していきながら、
余裕をもってまとめあげいったことで
キャラそのものもじつに自由に、
というより途中からひとり歩きしているかのように、
とても活き活きとした動きと表情をみせていました。
これも制作サイドがキャラひとつひとつを大切に描き、
見通しよく作品の寸法を掌握していたからでしょう。

繰り返すようですが2クールというものの枠の広さを
あらためて実感させられたものでした。


◎中二病でも恋がしたい!

http://www.anime-chu-2.com/

こちらも途中までは快調な雰囲気でした。
ですが最後の二話があまりにも性急。
特に最終回はあまりにも急ぎすぎて、
説明不足というよりもいろいろな心配をしてしまった。
六花の実家はあれで大丈夫なのかとか、
あれだと逆に家の人たちがまた悲しまないかとか、
一色の手紙はけっきょく何なのかとか、

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せっかく、くみん先輩の六花まねや、
凸森の脱中二バージョンなどいろいろと見せどころあったものの、
なんかみな生煮えというか中途半端になってしまい、
観てる方が、どうにも窮屈な感じがしてたまらないものがありました。
2クールにすべきかどうかはともかく、
何かこううまく内容をまとめるなり逃がすなりの
策がなかったものとかなり残念な気がしたものでした。
「けいおん」系キャラを出せばOKとか、
そういう安直な考えではなかったとは思うのですが…。


◎ガールズ&パンツァー

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http://girls-und-panzer.jp/

「咲」の戦車版みたいな作品だが、
つくりはじつにいい作品でした。
ただ作り手がこりすぎたのか
それともこだわりに徹しすぎたのか、
制作がズルズルとペースがダダ遅れになるという、
なんとも痛し痒しの展開になってしまったようで、
ここにきて総集編が再度挿入、
最終回は後日放送というビックリ展開になってしまった。
この最終回も正直一話ではちょっとまとまらない気がするし、
二話つくるには枠の問題がでてくるだろうことから、
60分枠の最終回をつくるか、
もしくは前半30分はTVで、
後半30分はビデオで…みたいなことになるかもしれません。


それにしても決勝戦はどうなるんでしょう。
大洗が勝ってしまうと西住殿がらみで黒森峰女学院が二年連続優勝を逃すという、
それってなんかしっくりこないなあ…というかんじなのですが…。
とにかくどんな結果になるのか興味津々です。


と、このように三者三様のそれぞれ終わり方を迎えた、
もしくは迎える作品を一度に目にすることになりました。

深夜枠というある意味なんとでもできる、
もしくはなんともできないといういろいろな特性が、
ここでは三者三様悲喜こもごものドラマをみせました。

特に1クールもの作品のこの二つの展開は、
1クールでは言い足りないという作り手の欲求不満が、
そろそろ爆発しかかっているのではないかという感じを受けてしまいました。

今後ひょっとすると1クール+アルファみたいな、
例えばあるものが1月から4月、
同枠の作品が5月から8月まで
そして9月から12月までが最後というふうに、
実験的に一年の枠をそのように分けて制作してみるとか、
はたまた1クールの期間ではあるものの、
4話8話最終話は60分枠で放送するとか、
そういう作品も出てくるのではないかと、
そんな気がふとしたものでした。

もちろんこれには放送局側の問題がありますし、
深夜アニメの特にU系はいくつもの放送局が細かくからんでくるため
すぐそのようなものが出現するとは思えませんが、
最終話のみビデオ化という選択肢も含めて、
いろいろと考えられていくような気がします。

あと今回そこそこ年越しで話が続くアニメが意外と多く、
1クールものがこれから少しずつゆっくりと淘汰されていくのでは?
という気もじつはしています。

来年はいったいどういう年になるのでしょう。

ところで余談ですが
来年(2013)1月1日は「鉄腕アトム」の本放送からちょうど五十年。
現在のテレビアニメの形ができてからちょうど半世紀となります。
早いものですが、
ここで独断と偏見で個人で選んだアニメと声優のベスト100みたいなものを
ちょっと書き込んでみたいと思います。
声優は以前も書くことを明言していたので、最初は声優からになると思います。
考えてみれば自分が物心ついた頃ちょうど「アトム」の本放送が開始されていました。
なんとなくアニメとともに自分の人生もそれとなく歩んできたような気がします。
本当に年をとったものです。

2クールで爆発した「ソードアート・オンライン」! [アニメ(2012放送開始)]

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http://www.swordart-online.net/

10月から始まったアニメも最終回目前ということで、
どれもが佳境に入っている。

そんな中で7月から放送している「ソードアート・オンライン」が、
尋常ではない盛り上がりをみせている。

ただこのアニメ、
正直7月からはじまった「アインクラッド」編では、
設定のせいか息苦しい部分が伝わることが中盤まで多く、
面白いが気持ち的にしっくりしないものを感じていた。

ところが10月から突入した「フェアリィ・ダンス」編になると、
突然そういうものから解放され、
今まで抑制されていた分を一気に吐き出しているような、
そんなかんじの雰囲気に変わっていった。
しかもそこに制作者のノリというか、
最初の1クールでためたエネルギーと慣れによる勢いみたいなものもあらわれて、
ひじょうに燃焼度の高い話の連続となっている。

これは兄以上に熱血だけど一途な妹の登場というのが、
より話を運びやすくしているところがあるようだし、
敵役が「アインクラッド」編よりも単純な設定であることが、
主人公をはじめとした登場人物のやることを
分かりやすく整理させてしまっているところもあるようだ。

それらがすべてうまく潤滑して熱気をはらんだ隙の無い展開になっているのだろう。
特に第23話「絆」はそのあたりがフルに機能しているようで、
みていてあっという間に一話終わってしまうかんじになっている。

この作品もあと二話で最終回を迎えてしまうが、
これをみているとやはり2クールあると違うものができるなあと、
そうあらためて感じさせられてしまう。

そういえば1クール全盛の深夜帯だが、
少し前から分割方式というものも含めて、
2クールものが増えてきているような気がする。

やはり1クールで軌道にのってきたキャラや設定が、
2クールになると、より動かしやすくなるのだろう。

今後だからといって2クール全盛になるとは思わないが、
この寸法がひとつの目安になるような気が今後なんとなくする。

やはりそろそろじっくりおつきあいをしたいアニメが
深夜帯でももう少しほしいという気がする。

来年2013年ははたしてどういう傾向になるのだろう。

10月放送開始アニメ新番組小雑感 [アニメ(2012放送開始)]

イクシオン サーガ DT
http://ixion-saga-anime.jp/

無駄に豪華な声優を情けない役で使用するという、
かなりなコンセプトの作品だが、
ちょっと押し方が途中から単調になってきた気がする。
最初の頃はけっこう勢いがあったのですが…。


ガールズ&パンツァー
http://girls-und-panzer.jp/

華道、茶道、書道、といろいろあるが
戦車道はないだろう。
というより、どんな頭がこういうこと考えたのかと脱帽。
とっぴょうしもないひらめきを、
オーソドックスな展開で進めていくという、
近年では常道かもしれないが、
ただそのとっかかりのとっぴょうしもなさが
いささか度が過ぎている分、面白さも際立った作品となってい。
「TARI TARI」の戦車版といったら怒られるだろうか。


中二病でも恋がしたい!
http://www.anime-chu-2.com/

最初みたときヒロインがAnotherの見崎鳴のパロディかと思ったら、
ハルヒの長門有希を念頭に置いて描かれたキャラだったとか。

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ただそれでもこのトビすぎはないだろうというくらい、
イタすぎる…だけどまるで憎めないキャラにこれはなっている。
ただこんな奴らなら自分の学生時代にもけっこういたぞという気がした。
下手するとかなり幅広い年齢層の黒歴史を抉っている作品なのかもしれない。
しかしつくってるのが京アニというのがなんとも…。

と、今回は三作品のみ。

妙に少ないけど観てないというわけではなく、
ひと月経っても
なんとなく面白いとげ、どう転んでいくのかまだ見極められないという、
そういう作品が今回ひじょうに多いためこうなってしまいました。

あと今回ちょっと目についたのはTOKYO MX。
ここが一時のTVK以上にアニメに力をいれているし、
またファンをよくみきった編成をしている。

「ヨルムンガンド PERFECT ORDER」の次に
「BLACK LAGOON」の再放送をもってきているあたりなど、
そのいい例といえると思う。

こういうふうにファンのことを考え、
再放送を有効にはさみこんでいくそれはU系でしかできない芸当だと思う。
こういうことがこれからより頻繁に行われることを期待したいものです。

以上です。

あと余談ですが、「ハヤテ」はあえて絵を変える必要はなかったのでは?
と正直まだあの絵に慣れていません。

7月放送開始アニメ新番組小雑感 [アニメ(2012放送開始)]

7月からはじまった新番組もほぼ出そろった。
以前は一週間ちょっとで出そろったのに
最近は二週間近くかかることが多い。
開始前特番とか
総集編あたりがあるからだろうけど、
制作そのものがよりタイトになっているのか、
製作費の関係で1クール持たないのか。

そういえば前期も一週早く終わるものが多かった。
今年はオリンピックもあるので
U系はともかく地上波はかなり休止が増えるかも。

とにかくざっとですがちょっとした感想だけ。

織田信奈の野望
http://odanobuna.com/

またこういうタイプの戦国ものかと思ったら、
歴史に詳しい主人公がいるのがちょっと一味新鮮なものがあった。
このあとどう歴史そのものを捻じ曲げていくのが楽しみ。


ココロコネクト
http://www.kokoro-connect.com/

人の入れ替わりというところの話でドタバタしているのは面白いけど、
今のところただ振り回されてるだけで三回がすんでしまった。
ちょっとみていて少し飽きがきそうな展開になりつつあるのがなんとも。
声優さんの演技は面白いけど、
沢城さんだけはその声質のせいか中が変わってもその変化が分かりづらい。
あえてそれを狙ったかは不明ですが…。


人類は衰退しました
http://www.maql.co.jp/special/jintai/

正直一作目のパンの頭部から大出血のシーンは強烈。
おかけでしばらくジャムパンが食べられなくなってしまった。
ほとんど中原さんのひとり語りのような作品ですが、
こういうシュールな作品での中原さんはとにかく強い。
しかも妙に冷めたという脱力系のそれも絶妙。
まるで本人のためにつくられたかのような作品。
チキンと「アヴェ・マリア」もけっこうくる組み合わせでした。


TARI TARI
http://taritari.jp/

地元神奈川県が舞台ということで期待していたら
予想通りの丁寧な仕事ぶりにあらためて感心。
P.A.WORKSはほんとうに安心してみていられる。

作品はいきなり最終回みたいな雰囲気になったけど、
ちゃんとこれからのそれも期待させる出来となっている。
それにしてもP.A.WORKSは過去のいくつかの作品をみていると
何か過去作を含めて「何部作」みたいなものを意図しているのだろうか。
ちょっと見ていてそこだけが気になりました。


トータル・イクリプス
http://muv-luv-te-anime.com/

いきなり二話で全滅か!というつくりかた。
かつて一話で全滅という作品もみているので驚きはしないが、
なかなかそういう意味でエグイとも潔いともいえる作品。
中原さん十八番のアブノーマルワールド系の作品だが、
ここでもちゃんと存在感を示している。
それにしても中原さんが主役のものが二作とは珍しいです。


夏雪ランデブー
http://natsuyuki.tv/

生きるも死ぬもせつなくてどこかもどかしいお話。
こういう語り口の話、けっこう好きです。
ただ毎回篤の登場シーンにはなんともいえないものがあります。


貧乏神が!
http://www.binbogamiga.net/

ZZZ0177.jpg

ひさしぶりにみる強烈な作品で、
ハイテンションドラッグコメディともいえるような作品だ。
花澤&内山さんともに針が振り切れるくらいキレまくってる。
正直ワンクール終わる頃には喉潰すんじゃないかという勢いだ。
かたや真っ直ぐ主体かたや変化球主体とはいえ
(ただときおり各々信じられない変化や真っ直ぐもありますが)
これほど食えない、しかも我が道を行くキャラが二人。
立場が正反対なだけにこれでぶつからないわけがない。
ほとんどアニメ版「シーツ・オブ・サウンド」だが
それがまた癖になりそうでたまらない作品です。
あと他のアニメネタ使いすぎ。いいですけど。


もやしもん リターンズ
http://kamosuzo2.tv/

ちょっと絵柄が変わってしまったけど、
あいかわらずののほほんとした雰囲気がいい。
ただ気のせいか川浜の頭が異常にでかい気がする。
たしかに以前からふつうではないでかい頭ではあったが、
今回度が過ぎる程ふつうではないでかい頭になっている気がする。
気のせいか?はたまた他のキャラの頭が小さくなったのか?


といったあたりです。

まだ「輪廻のラグランジェ season2」ははじまったばかりで
話が動く前なので感想保留です。

あと最近ゲームをベース、もしくは原作にした作品が多く、
結果よったり設定の作品が多くなっているような気がし、
これも時代なのかなあという気がしますし、
日本アニメのガラパゴス化、
しかも外への発信要素が極端に減少した、
内輪狙い要素の多いものへと、
シフトチェンジしたものの増加したという気がします。

輸出という点では苦しい気がする作品の増大。
なかなか今後回収が厳しいかもしれませんが、
もっとも世界中がガラパゴス化の中に含まれてしまえば
そういう心配もないかもしれませんが、
ただしそんなことがおきたらそれこそ
「人類は衰退しました」
という気がしてしまうのははたして自分だけ?

あと新番組ではないですが

氷菓

が、ひじょうにいいまとまりをみせている。
最初はなんかもこもこした作品に感じたが
ここへきてキャラ提示がしっかりできてきたせいか、
何気無いシーンでもうまくみせるという
京都アニメーションのそれが力を発揮しはじめているのも、
この作品がうまくいきはじめている理由のひとつだろう。

それにしても京都アニメーションのキャラの表情、
口元を隠しているときの、
目と眉毛の動きだけで表情を表出する旨さは
いつみても旨いなあという気がします。
こういうシーンをさりげなくいれて、
話にアクセントをつけるところはやはりさすが。
ちょっとヨイショしすぎかもしれませんが…。


とにかく今はこんなところです。
以上で〆。

「 TARI TARI」に神奈川県立音楽堂が! [アニメ(2012放送開始)]

「TARI TARI」の第二回「 焦ったり あがいたり」で最後の発表会の舞台に

神奈川県立音楽堂

が舞台として登場した。

http://www.kanagawa-ongakudo.com/

1954年に開館してすでに半世紀以上たつホールで
ホール内が木造づくりで通称「木のホール」といわれている。

ホールの公式サイトには案内として

「神奈川県立音楽堂は、1954年、公立施設としては日本で初めての本格的な音楽専用ホールとして開館しました。
 ロンドンのロイヤルフェスティバルホールをモデルに、最高の音響効果をあげるように設計されたホールは、開館当時『東洋一の響き』と絶賛され、その響きは今も国内はもちろん海外からも高い評価を受けています。ホールの壁面はすべて「木」で作られており、そのアコースティックな響きは50年を経た今でも人々に感動をあたえつづけています。
 また、地域に根ざした優れた公共施設として1998年に建設省より「公共建築百選」に選ばれ、加えて1999年には20世紀の重要な文化遺産である建築としてDOCOMOMO(ドコモモ)(近代運動にかかわる建物・環境形成の記録調査および保存のために設立された国際的組織)より「日本におけるモダン・ムーブメントの建築20選」に選ばれました。」

とあります。

また特に声楽では理想的な音響のひとつといわれており、
往年の大歌手、シュワルツコップが
「このホールでの演奏会がなければ日本では歌わない」
とさえ言わしめた伝説的ホールでもある。

実際自分も何十回もこのホールに行き、
かつてはあった見学会などでその裏をみせてもらったこともあるが、
このアニメはじつによくホールを詳細に描いていた。
P.A.WORKSはこういうところにじつに良心的なプロの仕事をする。
今回もそれに感心されられてしまった。

ただしアニメではかなり美化されているが、
実際にはけっこうローカルな雰囲気満点で、
優秀なスタッフが揃っているので
ベストを尽くして上質には保たれているが
アニメでのあれほどではない。

また外観もかなり素っ気が無いので
行ったらちょっとがっかりされるかも。

とはいえかつては横浜の中心ホールであり、
多くの歴史的演奏家による演奏会も開かれた
由緒ある横浜の名ホールである。

坂の上にあって行くのに体力が必要だったり
ホールが千人も入らないので
今は中心的とはいえないポジションではあるが、
それでもコンサートはよく開かれています。

それにしてもここで歌えたとは二人ともうらやましいかぎり。

ただ雨が降ってたので
行きのお客さんは坂道たいへんだなあと思ったり、
あのあたりは雨だと道が混雑するんだよなあと、
変なところに気がいったこの回の話でした。

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しかし明日から妙にホールを写真に撮る人があらわれたら、
ホールとしては???の世界でしょうね。

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※その翌日の昼頃の光景です。ちょっとボケててすみません。

咲-saki-にみる敗者のドラマ [アニメ(2012放送開始)]

「咲-Saki-阿知賀編」が終了した。
原作の関係で尻切れに終わっているが、
不思議とそういう意味での不満が少ない。

これにはいろいろと理由があるだろうけど、
そのひとつに負けても折れない姿勢というのがある。
強力な相手に負けても負けても
その状況での最善をみつけそれに向かうという、
並外れた能力とかはないけど、
ひじょうにメンタルな部分の強さをみせつけた、
そういうキャラがいたことだろう。

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花田煌というキャラがそれ。

妙な口癖があるため、
ただの変な人にみられるかもしれないが、
それ以外ではこの人の強さ、
いろいろな状況にもめげず
前向きに絶えず最善の道をさぐり、
相手であっても思い切ったプレーに関しては
素直にその良さをみとめるという面に
見ていた人には強く印象に残ったことだろう。

じつは前作でも決勝戦で、
折れてもめげても最後には立ち上がっていった
池田華菜というキャラがいた。

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こちらの方が浮き沈みが激しく
性格の起伏がかなり激しかったが、
そういう意味では似ていたキャラだったし、
終盤を大きく盛り上げた功労者という意味でも
似た存在だった。

「咲」はそういう意味で強い凄いキャラのオンパレードである反面、
そういうキャラに負のドラマを背負ってまた立ち向かっていくという、
これまた強さをもったキャラの存在が話を下支えしている。

麻雀かわからなくともこのアニメが強く支持されているのは、
そういうところにも強く共感をよぶからだろう。

もちろんそういうドラマを超越したキャラもいる。

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この方の場合「わはは」とその容姿以外、
じつは何をしていたのかという印象が希薄。
強いていえば影から部員の様子をのぞいていたくらいか。
さらに試合に至ってはどうだったか申し訳ないが記憶に無い。

ただその存在感と「わはは」だけが
とにかく異常にすべてを超越していたという印象だけが残った。

とにかくこれだけのキャラがいるのだから、
続編を期待する人が少ないわけがない。

このあと全国大会はどうなるのかというのも楽しみですが、
来年の大会で、池田、花田の三枚腰対決がみられるのか。

長い期間多くのファンをひきつけていく作品になりそうです。

「モーレツ宇宙海賊」小雑感 [アニメ(2012放送開始)]

「モーレツ宇宙海賊」が終了した。

半年かけて無事走り切った作品に許される、
そんな雰囲気の
じつに時間をかけて丁寧に描き
そして大事に閉じていく作業が施された
とてもいい雰囲気と余韻の残る最終回。

ただあまりのいい雰囲気と
ずいぶん聴きごたえのあるそのBGMに

「これならこのグランドクロス編を劇場にかければいいのに」

と思っていたら最後

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となってかなり驚いた。

正直、今回のグランドクロス話になってから
ちょっと作品の雰囲気が変わってしまったのに違和感を感じた。

海賊狩りといって次々と海賊船を沈めていく設定だが、
むしろエンジン部だけ狙って次々と航行不能に陥れ、
結果殺さずで海賊のプライドだけ踏みにじっていくという、
そういうタイプの敵キャラにした方が
より「海賊の心」という部分がうきあがったのではないかと、
そんな不満も無いではなかった。

だけどそれもこれも劇場への伏線というか、
そこへの繋ぎ要素も盛り込むというのであれば、
これもまた計算づくなのかなと、
ちょっと納得した次第。

とにかく最初はちょっとテンポが緩いかなという、
そんな不安も感じた作品だったが、
終わってみればいい意味での
オーソドックスなアニメをみた、
それも久しぶりにみたというかんじがした。

おそらくごく一部に手を加えれば
海外でも一般家庭でもみれる作品としても
安心して配給できる作品になるだろう。

とにかく作り手の作品へのそれが
とても感じられる作品だった。
また後半たしかに雰囲気が少し変わったが、
それを個性的なキャラクターが自立していことで、
そんなに違和感を感じさせなかったことも大きかった。

というより半年あれば
これだけ各キャラが確立&掘り下げられるという、
これはいい見本になったともいえる。

そういう意味では1クール全盛の深夜アニメに、
ちょっとしたものを与えた作品でもあった。

今日から新作がまた目白押し。
中には第二期に突入した作品もある。

この中から今回はどれだけ続シリーズや
劇場版に繋がる作品があるのだろう。

「モーレツ宇宙海賊」の懐かしい感覚。 [アニメ(2012放送開始)]

現在放送中のアニメ
「モーレツ宇宙海賊」
というものがある。

これがちょっと変わっているというか面白いというか。

原作を読んでないので、
どのあたりまで原作に沿っているかはわからないが、
とにかく驚くほど殺伐としていない。

かといって最近はやりの
コミカルなハーレム系でもツンデレ系でもない。

主人公はとにかく元気で前向きではつらつとしているが、
どこかちょっと今のキャラと微妙に違う感覚を感じる。
とにかくやることなすこと
苦労しながらもみななんとか乗り越えてしまうし、
どんどんその間自分のまわりに仲間をつくっていってしまう。

なんかタイプはかなり違うけど
昭和の植木等の無責任男並みの強さを感じてしまうものがある。

また話も戦闘シーンはじつはあまりでてこない。
でてきても激しい爆発シーンとか炎上シーンとかは皆無だし、
派手に銃を撃ちまくったり血なまぐさい展開になるということもない。
合法的な海賊がルールに乗っ取って海賊稼業を「見せる」という、
それがベースにあるからそういう感じになるのだろうが、
これも昭和にあった時代劇
「ぶらり信兵衛 道場破り」
が妙に重なるものがあった。

そしてなによりも主人公、加藤茉莉香の前髪。
何でみたか忘れたが彼女の前髪は
今(2012)からちょうど35年前に放送されていたアニメ、
「超電磁ロボ コン・バトラーV」のヒロインで当時人気のあった、
南原ちずるのそれからとったのだという。
そういえば加藤茉莉香も南原ちずるもミニスカートがトレードマーク。
このあたりもなんか昭和のそれを強く感じてしまうものがあります。

またヨット部の歌もこれまた時代的なものを感じるし、
弁天丸の乗組員もどこか懐かしい雰囲気を感じてしまうものがある。

とにかくキャラもストーリーも語り口も、
なんだか四半世紀以上過去からタイムスリップしてきたかのようなこの作品。
残るところあと6話だけど、
おそらく二期がいずれあるのではないかという気が個人的にはする。

声優も悪くないし特に主役の小松未可子さんは完全にはまり役になっている。
なんというのか、とにかくその元気で前向きな声質みたいなものが、
まだ元気だった頃の昭和のそれとまたうまくかぶっているのかもしれない。

今年はじまったアニメでも特に印象の強い作品のひとつとなっています。
できることなら最終回は、
みててみんなが元気になれる終わり方をぜひ期待したいものです。

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http://www.starchild.co.jp/special/mo-retsu/
(アニメ公式サイト)

(6/3 - 追加)
…とおもっていたら少し前から急にハードな要素が…。なかなかわからないものです。
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