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ちょっとふりかえってみます。その1。 [アニメ(20世紀)]

自分とアニメってどんな関係で今まで推移していたんだろうと、ちょっと気になってしまった。そのためここでは自分とアニメの今までを簡単にふりかえってみることにしました。

(1963-1970)

自分は最初新潟県にいたため、当時関東あたりに住んでいる方と違ってすべてのアニメをみることはできませんでした。当時はNHK総合と教育、それにBSNしかないという状況で、後にU局としてNSTが入ってくるといったかんじでした。でもなぜかアニメはたいへん多く放送されていました。国内ものでは、1963年から放送開始になった「鉄腕アトム」「鉄人28号」「エイトマン」「オオカミ少年ケン」といったあたりを見ていたのですが、このあたりから1970年まで放送されたものは見ていた記憶はあるものの、それがどういう話だったとかというとほとんど記憶にありません。まあ子供だったから漠然と見ていたからかもしれません。でもこの時期放送されていた全アニメ作品のだいたい2/3はみていた記憶があります。

そんな中では「スーパージェッター」「宇宙少年ソラン」「サイボーグ009」「ゲゲゲの鬼太郎」「花のピュンピュン丸」「海底少年マリン」といったところ、それに「おそ松くん」を除く赤塚作品と藤子作品を好んでみていました。

考えてみるとこの頃みていた作品に出演していた声優さんってけっこう後々まで、いろいろな作品でお世話になっているような気がします。「ジェッター」の市川治さんや松島みのりさん、「鬼太郎」の野沢雅子さん、大塚周夫さん、田の中勇さん、「ピュンピュン丸」の白石冬美さん、そして「マリン」の小原乃梨子さん、「もーれつア太郎」の山本圭子さん、加藤みどりさん、永井一郎さん、八奈見乗児さん、冨田耕生さん、そして「リボンの騎士」と「ひみつのアッコちゃん」の太田淑子さん等等、特に太田さんは自分にとってちょっとしたアイドルでした。

この時期のアニメは今みると正直紙芝居的な動きで、それを演出と声優さんの演技でカバーしていたという感じがしますが、ストーリー的には飽きさせないものが多かったような気がします。特にギャグ、SF、活劇、時代ものといったジャンルがはっきりわけられたものが多かったのですが、そんな中で「悟空の大冒険」がかなり異色だったという気がします。特にそのスピード感というか、とっちらかった展開というのにものすごく惹きつけられた記憶があります。最近再放送でその一部を見ましたが、こんなすっとんだ作品だったのかとちょっとビックリ。当時この作品がいまいち受けなかったというのもなんとなくわかった気もしたものでした。

(1970-1979)

1970年に東京に引っ越しふつうならもっとアニメをみるはずなのに、なぜかそうはならなかった。むしろ量的には減ってまったのです。これはチャンネルが増えて何をみていいのかわからなかったことと、クラシック音楽に本格的にのめりこんだためでした。ですが外国のアニメ、ハンナ・バーベラの作品がじつに面白く、特に「チキチキマシン猛レース」は毎回欠かさずみていたものでして、自分が外国のアニメをこれほどよくみていたのは、「ポパイ」くらいなものでした。

そんな自分がアニメと本格的に向き合うようになったのはやはり「宇宙戦艦ヤマト」だった。この1974年から放送が開始されたアニメ。じつは本放送を自分はみていない。うちでみていたのは戦争映画大好きの自分の父で、「これおもしろい」「ワープというのはじっさいできるんだろうか」とかけっこう真剣に聞いたりしてきて、けっこうのめりこんでいたようだった。また当時のクラスメートもけっこうみていたので、当時このアニメが人気が無くて打ち切られたと後に聞いたときはちょっと信じられないと思ったものでした。

で、そんな自分が「ヤマト」を初めて見たのは、最初の再放送時で、偶然夕方にこれを見たとき「おもしろい!」
とこれまたのめってしまったものでした。しかも帯での再放送だったため、平日に連続してみられたため、さらにその面白さにのめったものでした。その後劇場版が公開されたり、ニッポン放送で深夜四時間ほどの特番が組まれたりということで、その熱気が一気に噴出し、巨大なアニメブーム、そして声優ブームの現出となっていきました。

もちろんアニメブームや声優ブームというのはそれ以前の長浜アニメや「ドカベン」などである程度は火のつきはじめはあったのですが、「ヤマト」以降のそれはもう比べようのないものがありました。ですがこの「ヤマト」のそれがある意味ひとつの時代のピークのはじまりであり終焉のはじまりでもありました。いわゆるロマン派アニメの最盛期の突入と終わりへの序章といっていのかもしれません。そしてその終わりへの扉を開いたのが「機動戦士ガンダム」でした。1979年の春に放送開始となったこの作品。自分はじつは当初この作品の存在を知らなかったのですが偶然みた話があまりにも衝撃的だったため、それからこの作品につかるようになってしまいました。

その「ガンダム」で初めてみたのが第27話「女スパイ潜入!」。これは別にそんなに変わったストーリーではなかったが、第28話「大西洋、血に染めて」が強烈だった。ラスト近くでミハルが爆風に飛ばされそのまま海に落ちていくシーンをみて、その不意打ち的な状況に「えっ?」となったものでした。この唐突感というか、理由の無い死というものがなんか異常なリアル感と直結したように感じられ、こんな感覚今までのアニメにあったっけと、かなり衝撃的におもったものでした。

この感覚が後に「ヤマト」に代表されるようなそれまでのアニメといろいろ論争を巻き起こすことになるのですが、
いずれにせよこの時期「ヤマト」と「ガンダム」によって、アニメが子供向けから、大人の観賞にも耐えられる作品へとその枠が広げられたことが大きく、それがその後声優ブームにも拡大していくわけでして、そういう意味でもものすごくアニメが大きく変貌を遂げていくひとつの時代にちょうど立ち会うことになったものでした。

今までたしかに「ボルテスⅤ」や「ザンボット3」など、いろいろとそういうものを感じさせるものがあったものの、どちらも子供に大人の世界をみせるという類であったために、時代を変えるところまでには至っていなかったという気がします。ただこれらの作品あればこそアニメが大きく変化するだけでなく、爛熟期ともいえるアニメブーム、そしてブームという言葉がなくなり、現在のようにアニメが市民権を得、日常の中に取り込まれていく基礎を築いていったという気がします。

またこの時期「ヤマト」「ガンダム」をはじめ劇場作品が多く公開されていったのもそれらのことにさらに大きく力を貸していったという気がします。この時期は現在のアニメの基礎とひとつの方向性を指し示した時期だったのかもしれません。そしてこの時期自分もまたいろいろとこれらのことを「経験」していくことになるのですが、それはまたこの次ということで、ここで一旦〆です。

このネタ越年となります。ご了承ください。
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阿伊沢萬

モモン様

昔の話であれなのですが、今見ると技術的にはともかく、けっこう面白い話がいろいろとあったんだなあと、あらためて確認した次第です。この先アニメが超ネタ詰まりになったらこのあたりからさらにリメークされる作品が増えるかもしれません。そのときその作品をどうみるのか、そのときの自分をみてみたいという気もします。

nice! ありがとうございました。



by 阿伊沢萬 (2009-01-04 18:16) 

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