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尖閣諸島(釣魚台)における私感 [いろいろ]

じつはこの件についてかなり複雑なものを感じている。

まず最初に言っておかなければいけないのは、
自分の父の中華人民共和国に対する印象が、
じつはかなり大きく自分の中で占めているということだ。

父は生前こういうことを自分に言っていた。
もう四十年近く前の話だからもういいだろう。

「自分が知っている中華人民共和国の人たちはみんないい人たちばかりだ。勤勉で向上心が強く前向きで人の話をよく聞いてくれる、しかも自分もしっかりもっている。たいした人たちだ。しかし…。」

ここからが問題だ

「あの国(政府)はダメだ。あれだけの長大な歴史を持ち哲学を育んだ国の音楽があれだ。考えられないほど陳腐だ。どうしようもない。」

別に父は音楽関係者でもないし専門の教育も受けてない。
だがここまで確信をもって中華人民共和国を否定した発言は、
後にも先にもこのときだけだった。

この時以来自分は中華人民共和国の人と国を区別して考えるようになった。
もちろん他の国もそういうスタンスだけど、
特に中華人民共和国にはそう強く考えるようになった。

今回の尖閣(魚釣)のことは正直一般人民にどれだけの情報が伝わっているか、
という問題だけではない。
その情報を聞き精査する姿勢や思考をさせないようにし、
人民のもつ純粋なプライドをくすぐりデモや暴動にもっていこうとしている、
その政府の姿勢が問題なのだ。

今テレビをつけるたびに多くの人民の日本に対する怒号や行動が映し出される。
政府ではなく人民が矢面にたってその行為が世界に映し出され報道されている。
こうすれば政府は何かあればあれは日本のせいだといい、
あわよくば尖閣に上陸するときも人民の声に従ったと愛国無罪を唱える気なのだろう。
うまいことを考える政府だ。

ただもしそうだとしたら、
この人たちは自分たちが国連常任理事国だと自覚しているのだろうか。
すべての手順をすっとばして、
すべては人民の声すべては愛国無罪、そして自分の手は汚さない。

将来この尖閣の歴史的なものがすべてオープンにされ、
そして世界中の人々がそれを目にしたとき。
このとき必死で自らのプライドと人生をかけ、
国とそのプライドを守るためにとやってきた人民の多くが、
はたしてどう評価されるのか正直ちょっと言いかねるものがある。
もちろんこちらの知らない事実もでてくるだろう。
その場合はこちらもかなりの自責の念にかられることだろう。

「無知の知」という言葉がある。
ギリシャの哲学者ソクラテスの言葉だ。
今ほどこの言葉を噛みしめる時というのはないのではないか。

あと中華人民共和国だけでなく日本もそうだが、
正直どちらの姿勢もベストを尽くしていない。
人民に下駄をあずけ内向きの行動を煽り世論を築き
近いうちそれにのって上陸占拠しようという中華人民共和国政府。
(正直今の中華人民共和国政府は東京電力と体質が凄くよく似ている。東京電力のせいで東北をはじめ多くの日本人が辛酸をいまだに舐めさせられている。中華人民共和国の人民がそのような目に後世あわねばよいのですが…)

そしてなすがままの弱腰政策でへらへらしている日本政府。
この時期に選挙にうつつを抜かすその姿勢にも仰天だ。
正直尖閣などとられてもいいから、
中華人民共和国と仲良くやろうなどと思っているのではないだろうか。
こちらはこちらでプライドの欠片もない恥ずかしい人たちだ。
ある意味中華人民共和国のデモ参加者の方がよっぽど真剣に物事を考えている。

今は日本で中華人民共和国の方に危害や大使館を攻撃するような、
そういう動きはあまりみられない。
これはデモは正当な行為だが暴動は自己満足以外の何物でもないという、
そういう考えもしくは感覚が自然に身についているからだろう。
かつて北朝鮮の件でまったく関係のない学生のチマチョゴリが切られたという、
そういう事件が続いたことがあったが、これに賛同するものはいなかった。

311の時、津波に襲われたある会社の管理の方が、
津波で一命をおとしても中華人民共和国からきていた従業員の方を救ったのは、
自分が最初に話した父のそれと同じことをその方も感じていたのだろう。
反日教育云々や過去の歴史問題ももちろんあるが、
それが本当の両国の国民人民レベルの姿なのかもしれない。

ただ今回それがいつまで続くのか正直わからない。
反原発運動のそれをみると日本のそういう面も徐々に変貌しつつあるようだ。
尖閣に中華人民共和国の旗が立つのもそんなに遠くはないような気がする。
問題はその後、そして後世それがどう評価され影響していくのか。
自分はそちらの方が恐ろしくそして心配です。

あともう一言。

ヤギなんとかしろよヤギ。
あれはなんとか早くしないとヤバいだろう。
自分はヤギとサルが大嫌いだ。
一匹一匹はともかく群れになるとどうしようもなく憎々しい害獣となるからだ。

メエメエメエメエと人畜無害そうな顔しやがっていい加減にしろ。
どこでもいいからとにかく一刻も早くこのヤギをなんとかしてほしい。
頼みます。

以上で〆です。

まあしかしこういう意見はどっちの側からも叩かれる特殊な意見だろう。

因みに竹島は国際司法裁判所で韓国と日本が争った場合、
日本と韓国、どちらが勝つのも50/50と踏んでいる。
それくらい半世紀という長期の実効支配の事実は重く、
実際実効支配していた方が勝訴したという例もあるくらいだ。
これも日本のチンタラ外交がもたらした結果だろう。

いったい日本はこの半世紀、領土問題をどう考えていたのだろう。
ほんとじっくりとそのあたりをぜひ聞いてみたいものだ。

(9/16追加)

中国各地で暴動と略奪が起きているという。
デモと暴動は違うことはすでに記した。
デモは正当な抗議活動だが暴動と略奪は自己満足以外の何物でもないと。
だから暴動の規模が大きいということはいかに不平不満がたまっているかという、
今の中華人民共和国の姿があらためて浮き彫りにしたような形となってしまった。

こんなに今の人民は不満がたまっていたのかと正直驚いた。
今回は愛国無罪ということで暴動をしているのだろうがなかには、
「愛国無罪を繰り返してれば食うには困らないので助かる」とか
「いい稼ぎになる」とほくそえんでる人もいるような気がしてならない。

中華人民共和国政府も日系企業から不平不満のはけ口になってもらえれば、
国も安定、民衆も潤うなどと考えているのだろう。
じゃあこれらの騒動が終わったらいったい何が残るか考えているのだろうか。
日系企業の撤退。観光客の激減。輸入輸出の縮小。
これによる経済の減速と後退。そして不景気のはじまりと失業者の増大。
そして世界中に知れ渡った状況によっての中華人民共和国の暴動肯定姿勢。
何一つとしていいことは残らない。残るのは地獄のみだ。
ただもちろんこれは日本にも言えることだろう。

そしてそれ以上に問題なのは尖閣に手順を飛ばした軍事行動をとった場合、
中華人民共和国がとるのはそのもっとも憎み卑しんだはずの、
戦前の大日本帝国のその姿と何ら変わらないその姿ということだ。

反日教育で日本を憎むのは別にそちらの理由だからかまわない、
だがそこから自らの姿勢を学ぶことがなかったという、
なんとも言いようもない内情が曝け出されてしまったことも問題だ。
いったい何のための反日教育なのか。
薄っぺらい感情にのみ訴えるやり方の教育がその本質だったのだろうか。
ひじょうに考えさせられるものがあることだけは確かなようです。

最後に繰り返すが暴動略奪は治安が行き届いた国家においては違法である。
それはいかなる理由によるものであれ違法である。
それが違法でないという国はもう正常な治安が存在していないということだ。

今の中華人民共和国が果たしてこれからもこの道を突き進むのか。
今自分はかつての戦前の日本を中華人民共和国に見ているようで、
とても不安でありそして残念だ。

歴史は繰り返す性質があることを思うと、
日中が1945年以来直接戦火を交える可能性は、
このままでいけば極めて大きいと思う。
アメリカは何もしてこないと中華人民共和国はいうが、
本当に中華人民共和国の思惑通りになるだろうか。

沖縄と尖閣の距離を考えたことがある人なら
アメリカのとる手段はひじょうに限られてくることは明白だ。
ただそれがどう転ぶかはそのときにならなければわからないだろう。
大きな戦争の足音が聞こえてくるようでこれからがとても不安だ。

尖閣で大規模な戦闘がおきたら、
豊富な資源もただではすまないかもしれない。
経済も世界的にガタがくるだろう。

ほんとうに何も残らない最悪の戦争になるだけに、
どこかで誰かにブレーキを踏んでほしいところだが…、
正直もう遅い気がする。残念なことです。
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