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金聖響指揮神奈川フィルハーモニー管弦楽団(6/27) [演奏会いろいろ]

(会場)横浜みなとみらい
(座席)3階C5列35番
(曲目)
武智由香:オーケストラのためのオ・ルミエール・タン
ハイドン:交響曲第100番ト長調「軍隊」
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死
ドビュッシー:交響詩「海」


金さん指揮の神奈川フィル。じつは4月の公開練習初日をみたとき、いまだからいいますがその練習姿勢に正直かなり不愉快なものを感じてしまい、ほんとうは当初この演奏会もパスする予定だったのですが、練習と本番は分けて考えないといけないということで、今回聴きに行くことになりました。

最初の横浜開港150周年記念委嘱作品となった武智さんの作品。聴きやすい曲ではありましたが、何度も何度も繰り返し聴くことにより、その良さがわかってくるという類の作品だったような気がしました。個人的には三部からなるこの曲の第一曲目に魅力を感じました。

続くハイドン。序奏こそ早めなものの、それ以降はなかなかスケールも大きく、また細かいところのニュアンスもよくついていてなかなか聴き応えのあるものとなっていました。音楽のバランスや寸法もよくとれており、この曲のひとつのあるべき姿といっていいほどの演奏でした。それにしてもオケがよく鳴る。アンサンブルもシュナイト末期は多少緩くなっていた面がかなり是正されている。このあたりは金さん就任のよい面がでているようでした。

後半のワーグナーとドビュッシーもパンチの効いた、輪郭のはっきりとした交響的な演奏で、しかも聴かせるところはじっくりと聴かせるといもので、両曲ともこれはこれでなかなか好感のもてる演奏でした。

ところで金さんは今回聴いて、とにかくフォルムとそれを形作る「線」の絡みとそれによる変化というものに、強いこだわりを持った方という気がしました。しかもそれがハイドン、ワーグナー、ドビュッシー、のそのどれにおいても的確に機能していたことにじつに感心。

そういうわけで、この日の金さんは自分としては好印象。終わってみれば4月の公開練習における悪印象はかなり払拭された。これからもこういう自分のスタイルを出した演奏をどんどん進めてほしい。

さてあと二週間もしないうちに神奈川フィルは7月定期を迎える。この新体制となった神奈川フィルがゲッツェルとどう演奏を展開していくか、これからがたのしみです。
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