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今回の夏コミ(C96)で起きたことについての雑感。 [ひとりごと]

今回の夏コミ。
正直無事に終わらなかった。

すべては三日目に起きたそれのことなのですが、
見ていて運営に同情できる部分とできない部分の両方を感じた。

この三日目。

とにかくかなりの暑さの中で行われた。

じつはコミケの数日前にこのような記事があった。

「猛暑の搬送者、前週の5倍 9月上旬まで暑さ続く見通し」
9日も列島を高気圧が覆い、全国的に猛暑となった。35・6度を記録した東京都心や京都市などで今年の最高気温を記録。全国926カ所の観測地点のうち約9割が30度以上となった。10~12日の連休中も東日本から西日本にかけて35度前後の暑さが続くという。(以下略)
https://www.asahi.com/articles/ASM894111M89UTIL00Y.html

この暑さについては連日ニュースでも触れられていた。

なのでコミケ当日も当然かなりの猛暑になることは予想できたはず。

そしてこの日も朝からとにかく暑かった。
朝の7時くらいまではまだ過ごしやすかったけど、
8時を過ぎると急に世界が変わったように感じられるくらい、
どんどん気温が高くなってきた。

そしてそのころから暑さがらみのツイートと並んで、
徹夜組の異常なまでの数と膨大に膨れ上がった待機列、
そしてその列の最後尾に対するそれが次々と流れてきた。

ただそれらをみていて、
待機列に対する準備会のそれに、
若干危ういものも感じ始めていた。

このとき公式サイトには、
「青海展示棟(企業ブース)待機列はガンダムロード(準備会スタッフ用語で公称ではございません)からテレコムセンターへ。最後尾の位置は刻々と変わりますのでご注意ください!」
というのが流れてきた。

だが南や西のそれには具体的に触れられていない。

このころと前後して、
南と西の待機列は夢の大橋では支えきれなくなり、
東駐車場を開放しそちらでも受けるようになった。

この指示そのものは間違ってはいなかったが、
ここへの移動もたいへんなことながら、
急遽開けた東の環境はけっこう厳しかったらしい。

だがここで最大の問題が起きた。

ここに待機させられた人たちが、
夢の大橋の待機列がはけた後にすぐ入場できず、
その後にきた一般の人たちが先に入りはじめ、
ここに並んだ人たちが後回しにされるという、
あってはならない事が起きてしまった。

この無駄に長時間並ばされたことによるものなのか、
熱中症で倒れる方がここでは相次いだとか。

この日の最高気温は36度を超えていたが、
下がコンクリートのこの場所では、
おそらく四十度をはるかに超える過酷な状況だっただろう。

これにはもはやかける言葉もない。


コミケは確かにあまりにも巨大すぎ、
準備会スタッフが足りないと思われることが、
ここ数年自分は何度かみかけている。

特に問題だったのは、
東館への入場口が変更になった時のこと。

このとき東館の6ホール付近にある入り口から最初は入場できていたのが、
それが急遽ここを閉鎖しエトランスホール側へと変更になった時のこと。

これそのものは至極正しい判断だが、
それに対するフォローや発信が何もなく、
多くの一般参加者が東京ビッグサイト前の交差点から、
東館6ホール付近までの外の歩道を、
延々と歩かされることになってしまった。

本来なら先の交差点に一人のスタッフが立ち、
入口変更のそれをやってくる参加者に言えばいいものだが、
何故かとにかくそれはなされなかった。

これは次のコミケでも改善されず、
近くの警備の人に聞いたところ、
どうもスタッフが足りなくてしかたないとのことだった。


自分はこのときようやくスタッフ不足を認識したし、
また導線の細かい変更、
というか事前にそうなるであろうことが予測されるそれに対し、
まるで手がうてない現状に一抹の不安を覚えてしまった。

そして今回、
その不安がより大規模かつ深刻な状況で再発してしまった。

さらにさきの東待機列までの誘導に、
夢の大橋から一時間かかったというのも驚いた。

ここは三十分もあれば移動できるはずなのだが、
それがその倍もかかるということは、
それだけ現場が混乱し、
またその混乱を収束させられるだけのスタッフがいないことも、
容易にこのことから想像できた。

この間ツイートでもこのあたりの発信もなく、
現場と本部が乖離しはじめていたのも問題だった。

というより、もはやいっぱいいっぱいだったのだろう。

そしてこのことが先に述べた東側入場遅延の、
ある種の導火線となっていたのかもしれない。


だがこの悲劇は防ごうと思えば防げたはず。

というのも東側を開ける指示を出した責任者がいなければ、
当然東の駐車場が開けられるわけがない。

自分はじつは1986年からコミケに一般で参加しているが、
ときおり企業側、サークル側、そしてスタッフ側からも参加している。

そのスタッフで参加したとき、
それ以前に入場順で大きなトラブルを起こしたことから、
とにかくこの件にはかなり気を使っており、
自分もこのあたりを徹底的に指示された記憶がある。

そのためこの時は何ごともなくうまく進んだが、
もっともそのときはスタッフの数も多く、
一般参加数も今より少なかったこともあった。

だがこのときの意識の高さが、
今回スタッフ全体にあったらはたしてこんなことが起きたただろうか。

あとこれは自分がかつて会社で新人の時言われたことだが

「指示を出したら、それが有効な間はその指示に責任をもて。それができないようなら指示を出す資格はない。というより出すな」

と厳しくしつけられたことがあったし、
それは今でも常識であり当然だと自覚している。

指示は人を動かすことを意味している、
つまり自分以外の人の動きを自分がコントロールすることになる。

それがどれほどの責任をもつかは、
そのときそのときでいろいろと変わるだろうけど、
規模の大小を問わず責任は指示を出したものが負わねばならない。

もし今回東を開ける指示を出した責任者がこのことを自覚し、
さらにその後の段取りを自分だけでなく、
他の人にもちゃんと伝え理解させていたなら、
すくなくとも今回のようなことは起きなかっただろう。

また起きたとしても一時的なものですみすぐ対応できたはず。

起きたことはもう取り返しはつかないので、
今回の責任者は次回から今回の反省を踏まえ、
二度とこういうことのないよう、
指示を出す事への責任の所在を含め自覚し行動してほしい。


ところで今回熱中症で倒れた人を自己責任というけど、
すべてをそう言い切るのは無理がある。

確かに事前からこの暑さは想定できていたので、

「首筋まで隠れるようなつば付きの帽子の着用」
「風と押しのいい服装」
「保冷剤の携帯」
「水分と塩分のこまめな補給」
「寝不足などしていない状況での参加」

は当然のことながら心がけていたと思う。

これらを甘く見て蔑ろにしていたら、
確かに自己責任を問われてもしかたないし、
一度列から抜けるか並ぶことを断念するという、
そういう決断をしなかったことも責められるだろう。


だがそれらをちゃんとやっていて、
尚且つ準備会の不手際による意味のない長時間の待機が、
予想以上に生じたことが原因だとしたら、
それは自己責任ではなく人災に近いものがある。

このあたりはちゃんと精査しないとダメだと思う。


次回は12月の冬コミだけど、
熱中症は無いが低体温症がこちらはある。

また寒さということもありトイレもまたかなり必要となる。

ただ今回夏コミで起きたことへの反省が出来ていれば、
次回は今回みたいなことは起きないだろう。


あと徹夜組。じつに六千以上。

三日目の参加者の約3%がそれだったとか。

ただ六千人以上というと渋谷のNHKホールどころか、
パシフィコ横浜ですら入りきれない人数となる。

これはもはや常軌を逸しているし、
災害級の規模といっていいのかもしれない。

ただいろいろ考えてみると、
やはり徹夜組はいなくならない。

夜間戒厳令でも出ていればとにかく、
追い払っても分散するだけで、
各施設や一般の住民の方にも大迷惑。

それこそ警察沙汰になりコミケ当日中止になってもおかしくない。

個人的には始発組が常にこのためバカを見るようなことのない、
そういうシステム程度なら浮かんでくる。

しかもそれによって徹夜組が減るか増えるかは未知数で、
なんともいえないし、逆効果になる可能性もある。

また徹夜組を一掃できる可能性大のやり方もあるが、
そのためには始発組をはじめとして、
かなりの負担を強いることになるしスタッフもたいへんになるので、
それは甚だしく現実的ではない。


なのでこのあたり、
そろそろ一般公募で対応案を募集する時期なのかも。

みんなでつくるコミケなら、
これが一応筋のような気がするが、
それすら今迄しなかったというのには、
徹夜組を無くせない何か理由があるのかもしれない。

一部には耳を疑う話もあったけど、
自分はそれを確認していないので何とも言えない。

ただもしそれがスタッフの不足からくるものだったら、
これはかなり深刻な問題かと。

このあたりいったい本当はどうなっているのだろう。


巨大になりすぎたコミケ組織だけに、
なかなか小回りもきかないだろうし、
スタッフも不足気味というけどいささか暗澹たるものがあるけど、
ここは何とか乗り切ってほしい。

ただダメなら一度休んでみるというのも手かもしれないし、
夏コミの開始時間を、1~2時間前倒しするというのも、
可能ならありかもしれない。


参加に危険を伴うイベントなど、
いつかは足元をすくわれかねないものがある。

とにかく大勢で知恵を出し合い、
今回のような事態を二度と起こさないにしてほしい。


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