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10月期放送アニメが「放送延期続出」の異常事態。背景に制作現場の過酷な環境 [アニメ]

◆この1か月で3本も放送延期に

 今年10月期放送のアニメで異変が起きている。10月8日からテレビ放送を開始していた『Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-』は21日、すでに放送していた1、2話分のAbemaTVやGYAOなどへの動画配信サービスを停止。また、『ろんぐらいだぁす!』、『第502統合戦闘航空団ブレイブウィッチーズ』といった他のアニメ番組も「制作スケジュールの遅れ」などを理由に放送延期が相次いで発表された。

 なぜ、ここまで立て続けに放送延期、中断が発生しているのか。内情をよく知るアニメ業界関係者は「すでに昨年から『2016年クライシス』という言葉がささやかれていた」と明かす。

◆「状況はさらに悪くなっている」

「昨今はそもそもアニメ番組の制作本数が、業界全体のキャパシティを超えつつあります。仕事を掛け持ちで仕事をせざるを得ないアニメーターが多く、今年はそれがついに決壊してしまったのだと思います。

 たとえば、アニメにとって大事なレイアウトと原画作業は、本来であれば最低4~6週間は作業の時間がほしいところ。ですが、今はそこまでスケジュールに余裕をキープできる作品はほとんどなく、中にはレイアウトと原画に1週間しかかけられないという作品まであります。『限界と思われた数年前より、さらに状況は悪くなっている』とも言われています」

 また、かねてから指摘されている、一部アニメーターの劣悪な労働環境も事態の根底にあるという。

◆劣悪な労働環境で若手養成すら機能せず

「特にアニメーターは1カットレイアウトと原画でギャラが数千円と単価が安い。なので、仕事を掛け持ちすることで、手空きの時間をつくらないようにするんです。これもスケジュールが読めなくなる原因ですね。

 また、アニメーターにはフリーランスが多く、業界として若手の養成がうまく機能していない。そのため、基本すらできていないアニメーターが増えているのですが、仕事量は多く、またスケジュールもないので、仕事の依頼があることはあるんです。

 ただ、結果としてレベルの低い原画があがってきて、そのしわ寄せを作画監督が背負うことになるんです。作画監督の修正がなければ、今のアニメのクオリティは成り立たちませんよ。

 また、現在では1作品に20名程度のアニメーターが参加しますが、その成果物の回収は制作進行の担当者が行います。先ほども申し上げた通り、アニメーターにはフリーランスが多いため、朝方がいたり、夜型がいたり、なかにはスケジュールを守らない人までいて、やり方もまちまち。大量の人数のアニメーターをフォローして、回収までするので、制作の負担が極端に増えてしまっている。スケジュールの遅れをごく一部の人間の頑張りによってなんとか取り返しているがゆえにスケジュールの崩壊が起きやすくなっているといえます」

◆「落とす」ことへのハードルが下がっている!?

 さらに今回、放送延期が発表された作品が在京キー局ではなく、TOKYO MXなどいわゆるローカル局である点も注目だという。

「最近になってアニメ番組の放送局がUHF局中心になったため、放送を“落とす”ことへの作り手側のハードルが下がっているのではないでしょうか。もちろん、過去にも放送が落ちた例はありますが、テレビ東京を含む在京キー局のほうが当然ながら厳しかった。

 特に10月開始の3番組は3話までの段階で、通常の放送・配信ができなくなりました。一般的にアニメ制作は話数に進むにつれて、スケジュールが厳しくなるもの。なので、初っ端で落としてしまったというのは、かなり深刻な印象を受けます。はなっからスケジュールが崩壊していたのではないでしょうか」

◆「業界自体が変えようと意識しないといけない」

 そして、さらにこう続けた。

「芸術祭などでアニメに対し、権威づけをしてくれる文化庁や、クールジャパンとして海外セールスを後押ししてくれる経済産業省。日本のアニメにはこうした行政のサポートはありますが、業界構造を変えるには、まずは業界自体が変えようと意識しないといけない。では誰が旗を振るのか。毎回の放送を急場しのぎでクリアしているうちは、なかなか変わられないのが現実だと思いますけどね」

 映画『君の名は。』の歴史的大ヒットの例を挙げるまでもなく、リオ五輪閉会式での東京五輪PRを見ても、いまや「アニメ産業」を「クールジャパン」として政府までもが利用しようとしている。しかし、できたコンテンツを都合よく利用するだけでなく、こうした現場クリエイターの過酷な労働環境などの「足元の危うい構造」を抜本的に改善することが必要ではないだろうか。

<取材・文/HBO取材班>

http://www.excite.co.jp/News/society_g/20161026/Harbor_business_114251.html


正直みんないうことは言うけど、
誰も動いていない、
もしくは動いていても効果がみえないというのが現状。

以前にもいろいと言ったけど、
ここまできたらまるまる1クール、
U局のアニメ新番組を凍結して、
一度仕切りなおすということが必要なのかも。

アニメはすべて再放送ということだ。

かつて新番組が極端に少なく、
再放送が目立つことが多かった時期があったけど、
あれのさらに極端バージョンといったところだ。


これにはガルパンも少し前例をつくったということで、
その責任の一端があるのかもしれない。


しかしここまで酷くならないと、
話題としてとりあげてくれない、
しかもこの状況でも、
ニュース等では取り上げられてもくれないというのだから、
どんだけ日本のアニメは冷遇されているのだろう。


こうなってくると、
かつて「迷家-マヨイガ-」でやった、
「後援会(ファンクラブ)」方式というのを、
各番組で今後頻繁にやるべきなのかもと、
本気で考えざるを得なくなってくる。


サポーター方式ともそれはいえるのかも。

あとこれは極論かもしれないけど、
制作会社が有料制の年間会員を募って、
会員に優先的に会社の作品の情報、
場合によっては制作現場の見学や、
聖地絡みの情報を放送前に知らせてくれるとか、
そういうことをして現場に直に資金を流し込むようなことをしないと、
金銭的などん詰まり状況はもう打破できないと思う。

国からの援助もまったくないに等しいだけに、
ほんとどうしようもないといったところだ。

お隣韓国や中国の方がはるかにまともな環境だ。

いやハッキリいうと日本だけが異常に劣悪で、
ブラック企業真っ青な状況に、
業界全体が泣く泣くつかっているといっていいのかもしれない。

これで日本を代表する文化とは聞いて呆れる。


もし政府が本気でそう思ってるのなら、
業界全体にオリンピックで使ったムダ金の
それこそ1%でも援助してほしいものだ。

昔からの文化といわれている、
音楽や絵画にはそこそこ使ってはいるようだけど、
アニメには正直そういうものがみえてこない。

というかあっても焼け石に水が現状だ。


最初にも言ったけど、
これはほんとうに1クールとめるべきなのかもしれない。

ただそのときの保証や現場の人たちへの支払いはどうするか。


コミケで募金でもするしかないのかなあ。


なんか酷いというか恥ずかしいというか。

弱者に厳しい世界ですよ、ほんと日本は。


これ、次の国政選挙の争点にならないかなあ。
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阿伊沢萬

もう今にはじまったことではないだけに、本当に早急になんとかしてほしいです。古いセリフですが「同情するなら金をくれ。」です。

ハムサブロー さま、いつもnice! ありがとうございます。
by 阿伊沢萬 (2016-10-31 00:40) 

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