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東京フィルハーモニーの定期演奏会開催中止についての私感 [クラシック百物語]

【謹告】2015年4月定期演奏会開催中止、延期のお知らせ

 4月定期演奏会に出演予定の特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフは、御母堂様が急逝され、その後本人も体調を崩し、本日医師による診断の結果、血圧に著しい上昇症状が認められ当分間の安静とフライトへの搭乗を回避するよう指示を受けました。

 これを受け、当楽団では、4月19日(Bunkamuraオーチャードホール)・20日(サントリーホール)・22日(東京オペラシティ コンサートホール)に予定しておりました定期演奏会の開催を中止、延期することといたしました。

 当楽団といたしましては、今回の『ペール・ギュント全曲』公演は、プレトニョフ自身の監修によるものであり、本人による演奏が重要との結論に至りました。どうかご理解賜りたく、お願い申し上げます。

 なお、今回の『ペール・ギュント全曲』上演につきましては、できるだけ早い時期に、同じキャストで皆様にお届けできるよう、調整を進めております。お客様、ならびに関係者の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒事情ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 なお、チケットは払い戻しとさせていただきますのでチケットをお持ちのお客様は、お手元に保管くださいますよう、お願い申し上げます。払い戻し方法につきましては、後日お知らせいたします。

http://www.tpo.or.jp/information/detail-20150416-02.php

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ソウルフィルの全米ツアー中止もあれだったけど、
こちらもどうなのよという気持ちでいっぱいだ。


この件については「東条碩夫のコンサート日記」の
http://concertdiary.blog118.fc2.com/blog-entry-2139.html#comment-top
にもいろいろと意見が掲載されている。

その中でほとんど自分と同じ意見のものがあった。

「まあたしかにかなり特殊なプロなので三日間も代役等はきついと思われたかもしれません。ですがたとえば歌手もいたのですから、歌唱付きによる同曲の組曲と交響曲というかんじの、オール・グリーグプロという意趣はそのままにしたプロを代行し、それにより次の機会の全曲公演への期待繋ぎ+珍しい曲との抱き合わせというプロをやろうとか、そういう案すらも浮かばなかったのだろうか。このプロだったらできる指揮者だってそんなに限られたものでもないだろうに。ただそれ以上に思ったのは、自分たちのオケだけでは三日間も公演はもたないと、そう思われてもしかたのない判断をしたこと。これって上の方が自分たちのオケに対して自信ももってなければ信頼もしていないと思われるような、そういう事務方と現場の信頼関係が疑われるような行為であるという、かなり芳しくない要素を含んでいることを誰も感じなかったのだろうか。今回の聴衆の受けた失望感はけっして部分的でもなければ小さいものでもなかったと思います。言い過ぎかもしれないけれど、そこのところがいちばん残念でした。 」

というもの。

ただグリーグの交響曲だと、
ちと指揮者の選択が時間的余裕もないことなどから、
予想以上に限られるという難しい部分もあるので、
ブラームスの交響曲第1番と第2番、
チャイコフスキーの交響曲第4番という、
ペール・ギュント全曲が作曲された時期と同じころの交響曲の中から、
代行の指揮者にひとつ選んでもらって、
それをペール・ギュント組曲と抱き合わせで指揮してもらうとなれば、
より指揮者の選択肢はでかくなったと思う。


まあそれはさておき、
とにかく定期公演がすっ飛ぶというのは未聞のことだ。

これが例えば誰々のピアノ協奏曲の夕べとか、
マーラー交響曲第8番特別演奏会という、
演奏者や曲目を冠としたコンサートならそれはしかだかない。

だがこれはれっきとした「東京フィルの定期演奏会」なのだ。

東京フィルが主役なのだ。

そういう考えがこのオケは根本的に欠落していないだろうか。

それにオケに自信がないのに金取って演奏会するって、
ちょっと心構えとしておかしくないですかとここの部分も大疑問。

なんのためのフランチャイズホール?

なんのための事業提携都市?

賛助会員・個人会員、そして東京フィルフレンズ会員は、
いったいこの人たちは誰を応援しているんですか?


正直こんな初歩的なことを言わなきゃいけないなんて、
情けなさすぎて涙もでません。

ここのオケは一度自分たちにとって、
東京フィルハーモニー交響楽団っていったい何なのかを、
きちんと整理整頓して考えた方がいいと思います。


しかし身内が身内を信用も信頼もしてないオケって、
いったい誰が気持ちよく聴きに行けるのかなあ。

こんなことまたやったら、
このオケお客さんから見放されますよ。絶対。

いやあ悲しいなあこの話。

なにせ生まれて初めて聴いたオケが自分はこのオケだったんですよ。

1973年の11月、ハンス・レープラインの指揮による演奏会。

木村俊光さんの帰国公演も兼ねた演奏会にもかかわらず、
ほんとガラガラだったけどなかなかいい演奏会でしたよ。

特にレーブライン十八番の「ばらの騎士」が、
組曲とはいえ聴けたのは本当に幸せだったと思います。

それだけに余計どうしようもない気持ちでいっぱいです。


〆ます。
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