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大怪獣バラン [映画]

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東宝が1958年に公開した特撮怪獣映画。
おそらく最後のモノクロによる東宝怪獣映画だと思う。

当初はアメリカのTV放送用として製作されたらしいのですが
キャンセルをくらい劇場用に変えられたとのこと。

このためモノクロとなってしまったのですが
作品としてはそれにしてはなかなかよくできている。

たしかに「ゴジラ」や「ゴジラの逆襲」からの転用が
いくつかみられたりしているが
これはこれでなかなか効果的に使用されているし
伊福部サウンドは既存の曲も含めてとにかく健在だし
映画のもつ雰囲気もなかなかいい。

ところでこの作品の雰囲気ですが
「ラドン」や「地球防衛軍」よりも後の作品なのですが
何かそれよりも前
「ゴジラの逆襲」の後くらいにつくられたかのような
古き良き時代のモノクロ怪獣映画、
そんな雰囲気の出来ともいえますし、
もし「ウルトラQ」の劇場版があったら
こんな雰囲気のつくりになっていたかもというような
やや独特の異世界感的雰囲気をもった出来ともいえると思います。

それにしてもこの作品。
その後かなり冷遇されたのか
正直あまり話題にも上りませんし
ラドンやモスラ同様
一枚看板で映画になったにもかかわらず
その後ラドンやモスラがゴジラ映画のセミレギュラーになったにもかかわらず
バランは「怪獣総進撃」のときちょこっと姿をみせたのみで
その後はまったく姿をみせなくなってしまいました。

同作では「キングコングの逆襲」にでていたゴロザウルスも活躍したし
「フランケンシュタイン対地底怪獣」にでていたバラゴンも
平成ゴジラで復活しているがバランは未だまともには…だ。

まあたしかに最後はこの手の怪獣としては
「えっ?これで終わりなの?」
みたいなところもあり
それが災いしたのかもしれない。

またTVでもめったに放送されない作品らしく、
自分も相当以前に日本テレビの日曜夕方にみたような記憶が一度あるだけで
それ以降一度もみたことがない。

現在のようの他チャンネル時代になってからは
ひょっとすると放送されたのかもしれないけれど
とにかくその知名度は現在も低いといえる。

いや名前を知っていても
見た人がおそろしく少ないといといった方がいい作品かもしれません。

まあたしかに「ゴジラ」や「ラドン」を超えるとは言わないけど
極端に低くみられる作品でもないという気がします。
言われているような問題の多い台詞があるからというのも
「そうかなあ?」という気がします。
(たしかにいくつか「あれ?」という台詞があるような気がしますが、
 むしろ「もっと早く走れよ!」といいたくなるシーンの方が…)

現在はDVDでしかみることができないのであれですが
もし見る機会がありましたら
この忘れられた作品をぜひご覧になってみてください。

けっこうそこそこ面白い作品だと思います。

以上です。

(以下余談)
しかし桐野洋雄さん。あっさり死んじゃう役だったなあ。
この人けっこう存在感あって好きだったんだけど
ときどき「ゴラス」といいいきなり早々と退場しちゃうんだよなあ。
うーん残念。
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