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サン・ラ 1/2 [JAZZ]

サン・ラ
http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD19336/index.html
(「goo」より)

いろいろ言われていた伝説の男が初めて来日したのは、
1988年のライブ・アンダー・ザ・スカイの時だった。
このときの来日公演を当時同時期に来日していた、
ライオネル・ハンプトンも聴きに来ていたという。

そのサン・ラが新宿のピットインで、
一日だけのライブをやると聞いたとき、
もうこれは行くしかないだろうというノリで行ってしまった。
自分はこのときサン・ラの音を一度も聴いていない。
ほんとうにただのノリだけで行ってしまったのだ。
まさに罰当たり行為といってもいいだろう。

そしてこの公演で自分はほんとうに罰が当たってしまったのだ。

この公演、とにかく満員御礼。
開演前から会場内が熱気でむせかえるほどで
この日のために俺は生きてきた!と言わんばかりの強者達大集合状態。
あっちこっちでサン・ラ談義に花が咲いていた。

(そういえば入場前にもピットインの前で車上の某人による、
なかなか面白いサン・ラ談義が花を咲かせていた。
「俺は日本のサン・ラだから聴く必要はない!」といってたいたが、
「じゃあなぜあんたはここにいる」という突っ込みをされていた。
あれはなかなかたのしかった。内容はすべて失念してしまったが…。)

だか好事魔多しというのか定刻になってもメンバーが登場しない。
時間がどんどんおしていく。
脳裏に前年の五反田でのGRP四時間ライブの悪夢が浮かんできたころ、
ようやくメンバーが登場そして御大サン・ラの登場となったが、
このときの会場の内のテンション大爆発ぶりは凄かった。

…が、演奏はその上をいくテンションの高さだった。

冒頭の「Introduction -Cosmo Approach Prelude 」。
いきなりピットインの天井が抜けるような音が炸裂したからたまらない。
またダンサーも登場し音と視覚の両面からかなり刺激的、
だけどどこか伝統的なサウンドでグイグイおしてくる。
まさに音の洪水というかんじだった。

この前半を終わったところで時計をみて思わず考えてしまった。

というのはこの後の休憩時間と後半が、
前半と同じ時間を費やした場合、
最後までいると自分が終電で帰れない可能性がでてきたからだ。
しかも自分のいた席がけっこう出口から遠く、
演奏がはじまるとかなりの満員状態だったので、
途中で出れなくなる可能性が大きい…

…というより、この雰囲気で人かきわけて退場するのは、
ほとんど命捨てに行くようなものだ。
翌日も朝早くから仕事だし、
資料も家にあるということを考えると泊まりはできない。

けっきょくせっかくのサン・ラを泣く泣く半分できりあげることとなってしまった。
まさに罰当たりの結末となってしまった。

その後このときのライヴがCDになったので、
それを聴くことにより後半を完全ではないものの追体験することができたが、
同時にライヴの半分で途中退場した決断がまた恨めしく思ったものだった。

サン・ラ・アーケストラ
Live at Pit-Inn
1988年8月8日、新宿「ピット・イン」でのライヴ録音

Sun Ra (p, key)
Michael Ray, Ahmed Abdullah(tp)
Tyron Hill (tb)
Marshall Allen (as)
John Gilmore (ts, timbales)
Danny Thompson (bs)
Leroy Taylor (cl, bcl)
Bruce Edwards(g)
Rollo Rodford (b)
Eric Walker, Earl "Buster" Smith (ds)
June Tyson(vo, violin)
Judith Holten (dance)

1.Introduction -Cosmo Approach Prelude (7'29)
2.Angel Race -I Wait for You (7'18)
3.Can You Take it? (3'14)
4.If You Came from Nowhere Here (10'27)
5.Astro Black (11'23)
6.Prelude to a Kiss (5'11)
7.Why was I Born (5'57)
8.Interstellar Lo-ways (7'23)

これがそのCD。

この項のタイトル。

「サン・ラ 1/2 (二分の一)」

まさにそのまんまです。
しかしそれにしても爆裂してたなあ。あのとき。


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