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ソウル・イントロ/ザ・チキン [JAZZ]

1982年のオーレックス・ジャズフェスティバルに
このフェスティバル史上最大ともいえる台風の目が登場した。

ジャコ・パストリアス・ビッグ・バンド

ウェザー・リポートのベース奏者としても人気大だった彼が
なんと二十名もの超大型ビッグバンドで登場するというのだから
その前評判はたいへんなものだった。

当初メンバーにはウェザー・リポート時代の盟友
ウエイン・ショーターも来日する予定だったようだがそれは実現しなかったが、
(実現していればアースキンもいるので
 ある意味ちょっとしたウェザーリポート・ビッグバンドにもなるところでした。)
トゥーツ・シールマンズがゲストで参加したり
ビッグバンドのホーンセクションにジョン・ファディスがいたりと
とにかく凄いメンバーで来日した。編成としては、

Randy・Brecker(tp)
Bobby・Mintzer(ts, ss)
Peter・Erskine(ds)
Don・Allias(per)
Othello・Molineaux(steel dr)

が舞台左手に展開
ベースのジャコが中央
そして巨大なホーンセクションが右に展開するというもので
キーボードやシンセがいないのが特長だった。

自分はこの公演どうしても聴きにいけなくて涙をのんだのですが
翌日の武道館で司会の方が前日のこのバンドを
「ビッカピカのビックバンド」と形容されていのたのがとても印象に残っていました。

そしてようやくこの公演をTVをみてもうその凄まじさに仰天。
たしかにジャコは白い靴下履きで舞台上を歩き回ってはいたものの
バンドリーダーということもあり極端に奇抜な動きなどはしていなかったが、
その鳴っている音楽はもう脳天を吹っ飛ばされるくらい強烈だった。
そういえばこのときのプログラムに蛭子能収さんがイラストで
ジャコのこのバンドを「パワフルサウンドシャワー」(だったかな?)と、
書いていたと記憶しているのですが、まさにこれは言いえて妙でした。

特にソウル・イントロ/ザ・チキンは印象がつよく
この曲はこれ以降自分にとってジャコのテーマになったほどでした。

もう今度ジャコが来たら行くしかない!
とこのとき思ったものの事はそううまくはいかず、
ギル・エバンスとの共演やその後の来日公演もついに予定が会わずじまい。
けっきょくついにその実演を聴けぬままジャコの訃報に接し、
会社辞めてでも行くべきだったと激しく後悔しまくったものでした。

そのためかジャコの来日公演であるこの公演の来日LPや
れと前後してモントリオールで行われたライブのLDなどをみて
その悔しさをちょっとだけですが埋め合わせしていものでした。

現在ではジャコのいろいろな音源が次から次へと発売され
この1982年来日公演の様子もDVDとして発売され(自分は未聴)ていますが、
自分にとってはこの時のライブCDである、

Twins I & II

これにどうしても戻ってきてしまいます。
特にインヴィテーションに続いて演奏された
このソウル・イントロ/ザ・チキンは
何度聴いても「やっぱこれしかないよ」というかんじで、
今でも特に繰り返し聴いています。

もちろん他の曲、例えばシールマンスとのコラボレーションや
ちょっとだけですが、ファディスのハイノートが聴けたりと
聴き所満載ではあるのですが…。
これになっちゃうんですよね。自分としては。

それにしてもたしかに今ではこの演奏、
掛け値なしに高く評価されていますが
当時の一部の批評では意外なほどの否定的な記事があり
ついには音が大きすぎて体がだるくなってしまったという、
そういう意味のことが書いてありちょっと意外に思ったりしたものでした。
(さすがに最近はそういう評は目にしません。)

今年の9月はジャコが亡くなってから二十年、
このビッグバンドが来日してからはもう二十五年が経とうとしています。
ほんとうに早いものです。

しかしそれにしてもこの年のジャコパスパンドといい、
この二年後のアート・アンサンブル・オブ・シカゴといい、
なんとこの時期はこうもとてつもない来日公演が続いていたことか。
今考えるとほんと凄い時代だったと思います。

ジャコ・パストリアス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B3%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B9
(ウィキペディア(Wikipedia)

Jaco Pastorius Big Band

Jaco・Pastorius (b)

Randy・Brecker(tp)
Bobby・Mintzer(ts, ss)
Peter・Erskine(ds)
Don・Allias(per)
Othello・Molineaux(steel dr)

Toots・Thielemans(harmonica)

Jon・Faddis、Elmer・Brown、Forrest・Buchtel、Ron Tooley (tp)
Wayne・Andre(tb)
Peter Graves、Bill Reichenbach (b-tb)
David・Bargeron(tb, tuba)
Mario・Cruz、Randy・Emerick、Alex・Foster、Paul・McCandliss (sax,etc)
Peter・Gordon、 Brad・Warnaar (french horn)

※因みに当初の来日予定にはトランペットに
Snookie Youngの名前もクレジットされていました。

余談ですがジャコバスバンドのこのときの最終公演地横浜スタジアム、
そこでの公演映像を自分は当時東芝の何かのCMで数回観ていますが、
このときのコンプリートな映像って残っていないのでしょうか。
今でもものすごく気になっています。
そういえばこの時かかっていた曲も「ザ・チキン」でした。


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阿伊沢萬

ぞうの国のあるじ様

ジャコパスとSKAにそれぞれnice! ありがとうございます。
by 阿伊沢萬 (2007-05-23 02:24) 

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