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のだめ徒然草その6 [のだめ徒然草]

今回ののだめで千秋が指揮していた曲、
ベートーヴェン交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」。

この曲の概略については
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC3%E7%95%AA+%28%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3%29+-+Wikipedia&lr=
のGooGleに最初の方にでてくる「交響曲第3番 (ベートーヴェン) - Wikipedia」

http://www.kanzaki.com/music/perf/lvb?o=op.55
(以上、The Web KANZAKI -- Japan, music and computerより「英雄」の項)
を参考にしていただければだいたのことはおわかりになると思いますが、
とにかくこの交響曲は凄まじい。

第一楽章は当時として異例なほど長大で、
それこそこの楽章のみでハイドンやモーツァルトのちょっとした交響曲一曲分に匹敵するほどの、
質量を兼ね備えたとんでもないものとなっている。
また第一楽章の真ん中付近ではかなり刺激的な不協和音が大胆に使用されていたりと、
ベートーヴェンがナポレオン出現によって
究極的なまでに感情が炸裂してしまったことがこの楽章からみてとることができる。

その後第二楽章が葬送行進曲になっていたり
第三楽章でホルンの三重奏が聴かれたりと
ベートーヴェンはいろいろな手法をこの交響曲にぶち込んでいる。

そして終楽章はベートーヴェンお得意の変奏曲。
ここではベートーヴェンのテンションが完全に上がりきってしまい
ノリがとどまることを知らないほどのものになってしまっている。

このようにこの交響曲は当時三十代だったベートーヴェンが
ナポレオンにとってもたらされたその限りないほどの感情爆発によって、
極限にまで膨らんだ楽想がとてつもないほどのエネルギーをもって創られたものなのですが、
それを思うとこの交響曲にかなり強引ではあるけれど、
エネルギーの塊りともいえる「ロック」をイメージとしてダブらせてきたコンマスの峰は、
ある意味かなりいい感覚をしていたといえるのかもしれません。

ただこの交響曲、
たしかにナポレオンの影が濃い製作過程を経ているとはいえ
けっしてそれに縛られた曲ではありません。
じっさいかつて大指揮者トスカニーニはこの曲に対して
「この曲にナポレオンは関係ない。
わたしにとってはただのアレグロ・コン・ブリオでしかない。」
という意味の発言をしていますし
現在ほとんどの指揮者がむしろこの言葉に沿ったような演奏しているといっていいと思います。
このあたりがこの交響曲がナポレオンという過去の亡霊にとらわれることなく
現在に至るまで生き続けることのできた理由のひとつなのでしょう。


尚、この曲にはトロンボーンが登場しません。
シュトレーゼマンにとって桃ヶ丘音楽大学に気に入ったトロンボーン奏者がいなかったのか?

ところでこの交響曲。
とにかくいろいろな要素をぶち込んだ大作曲家の超有名曲ということもあり
古今東西とにかく演奏され捲くっていますし、
録音も今から八十年ほど前のものから最新録音のものまで多数存在しています。

自分が初めて聴いたのはブルーノ・ワルター指揮のニューヨークフィルのもので
続いてカール・シューリヒト指揮のバリ音楽院管弦楽団のものでしたが
このシューリヒトのものがなかなか鮮烈で熱くキレのよい演奏をしています。
録音こそ半世紀程前のモノラル録音ですが音質は良好ですし
千秋とは後々縁深い都市となるパリの名門オケ(今はもうありませんが)ですし
のだめにとっても後々お世話になるコンセルヴァトワール(パリ音楽院)ということもあり
今回はこのシューリヒトのものを紹介して〆といたします。

…と思ったら国内盤は現在生産終了で、輸入盤も交響曲全集でしか入手できないとは!

なんてこったい!こっちの感情が爆発してしまいそうだ!


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