新日本フィル2011-12シリーズ発表記者会見雑感+苦言 [クラシック百物語]
新日本フィルの次期シリーズの記者会見発表があった。
ゲストにアルミンクさんやコンマスの崔さんをはじめ
新日本フィルだけでなくトリフォニーホールの関係者の方も出席され、
次期シリーズの解説や意義、アルミンクさんの任期延長
そしてブリュッヘン氏による「BEETHOVEN PROJECT」。
それに対する質疑応答と相成りました。
まずアルミンクさんによる次期シリーズの概要。
① 客演指揮者の人数を絞り込み計四人でまかなう。
② 注目のソリストはファウスト、ルプー、タメスティ。
③ マルティヌーとトリスタンは特に聴いていただきたい。
④ 余談だが来年は新国立劇場で「ばらの騎士」をやるのがたのしみ。
ということだった。
他にも自分は東京にいるときは墨田のホテルにいるが
墨田は第二の故郷だとおもっているということだった。
この後は他の三人の指揮者のメーセージビデオが放送され
ブリュッヘンのベートーヴェンが本人の希望により
まず9番から1番に向かって練習を行い
その後あらためて1番から9番に向かって練習し演奏を行うという
そういうたいへんなことになっていることが発表された。
これにはオケだけではなくホールもたいへんということで
かなりのリスクを負ってのプロジェクトになってしまったようだ。
だけど関係各位の理解と協力でそれができることになったとのこと。
この間約三週間以上。
前例の無いプロシェクトだけにぜひ成功させてほしいところだ。
この後質疑応答となったが
ちょっと意外だったのはこれらのプログラムに対して
否定的な意見が出たということ。
それはある新聞社の方からの質問で
① オケの練度が一部依然として好転していないということ。
② 次期定期に日本人のソリストや作曲家が皆無ということ。
③ 特に日本のオケとしてのアイディンティーが希薄だ。
ということを問題点としてあげられていたことだ。
こりに対しアルミンクさんは
① まだ我々は道半ばであるが、常に頂点は目指している。
② これらは偶然におきたことであって意図的ではない。
③ 一応承りました。
というふうに応えられていた。
正直自分は②は気になってはいたがそれは正直どうでもいいことだった。
また③も自分は全然違う意見をもっており、
そのことから③も自分はまったく問題視していない。
一例をあげれば昨年まで神奈川フィルにいたシュナイトさんは
神奈川フィル音楽監督時代は常に横浜に在住し
「自分は浜っ子」とよんでいた。
だがそのシュナイトさんは日本の作曲家を一度もとりあげていない。
その代わり日本人ソリスト、特に同団の首席奏者と共演を重ねていたし
古典派の知られざる作曲家もけっこうとりあげていた。
ひとそれぞれいろいろとオケの人格に対して考えがあるように
アルミンクさんにもアルミンクさんの考えるオケの人格というものがある。
たしかにそこに日本のオケ云々というものが希薄に感じられるし
名前のある指揮者による少数精鋭は客層をも絞り込む危険性がある。
だけどそれをもってしてやろうというのだから
まずはそのやろうとしている人のそれを認めてからでないと
この話は延々と堂々巡りになるのではなかろうか。
まずは音楽を創る人ありきなのだから。
それに申し訳程度に「はいやりました」は
アルミンクさんの性格にもあわないだろう。
このあたりは延長されたその後シリーズの楽しみとして
とっておきたいところだろう。
ただ①のとき、
その件について話されている崔さんの発言や表情から
まさか自分が四十年前と二十年前に聞いたある話が
依然として現実にまだ続いているのでは?と
かなり心配になってしまったものがあった。
これについてはこれ以上の発言は差し控えたいが
こちらの取り越し苦労と今は考えたい。
あとある質問に対しての応えに当の質問者が
「だろうなと思いました」という意味の発言をしたのには驚いた。
言われた方は「だったら聞くなよ」と思ったのではないかと
一瞬その表情を心配して伺ってしまった。
思っても良いが口に出してはいけないことを
この方はあまり考えていないのだろうか。
かなり非常識かと。
この瞬間だけはあまり楽しくないものを感じてしまいました。
ただつまらなかったのはここだけ。
あとはとにかくなかなかいろいろと有意義な話題が多く
たのしく見聞させていただきました。
今回こういう貴重な機会をつくっていただいた関係社の皆様には
ほんとうに深く感謝させていただきます。
※
余談ですが質疑応答でアルミンクさんに
別の在京オケへの客演を誰か勧めないとか期待したのですが
それはさすがになかったようです。
たしかにこれはむつかしいものがありますが
こういうことをすれば新日本フィルの長所も短所も
よりダイナミックにわかるような気がしますし
自分にとってもいい経験になると思うのですが…。
プロ野球が客離れを防ぐため交流戦をしているくらいですから
オケもアルミンクさんだけでなく
もっとこういうことを積極的にするべきだと思います。
もちろん無制限にやるのではなく
例えば毎年7月をそういう月にするとか…。
ぜひ一考を要してほしいところです。
ゲストにアルミンクさんやコンマスの崔さんをはじめ
新日本フィルだけでなくトリフォニーホールの関係者の方も出席され、
次期シリーズの解説や意義、アルミンクさんの任期延長
そしてブリュッヘン氏による「BEETHOVEN PROJECT」。
それに対する質疑応答と相成りました。
まずアルミンクさんによる次期シリーズの概要。
① 客演指揮者の人数を絞り込み計四人でまかなう。
② 注目のソリストはファウスト、ルプー、タメスティ。
③ マルティヌーとトリスタンは特に聴いていただきたい。
④ 余談だが来年は新国立劇場で「ばらの騎士」をやるのがたのしみ。
ということだった。
他にも自分は東京にいるときは墨田のホテルにいるが
墨田は第二の故郷だとおもっているということだった。
この後は他の三人の指揮者のメーセージビデオが放送され
ブリュッヘンのベートーヴェンが本人の希望により
まず9番から1番に向かって練習を行い
その後あらためて1番から9番に向かって練習し演奏を行うという
そういうたいへんなことになっていることが発表された。
これにはオケだけではなくホールもたいへんということで
かなりのリスクを負ってのプロジェクトになってしまったようだ。
だけど関係各位の理解と協力でそれができることになったとのこと。
この間約三週間以上。
前例の無いプロシェクトだけにぜひ成功させてほしいところだ。
この後質疑応答となったが
ちょっと意外だったのはこれらのプログラムに対して
否定的な意見が出たということ。
それはある新聞社の方からの質問で
① オケの練度が一部依然として好転していないということ。
② 次期定期に日本人のソリストや作曲家が皆無ということ。
③ 特に日本のオケとしてのアイディンティーが希薄だ。
ということを問題点としてあげられていたことだ。
こりに対しアルミンクさんは
① まだ我々は道半ばであるが、常に頂点は目指している。
② これらは偶然におきたことであって意図的ではない。
③ 一応承りました。
というふうに応えられていた。
正直自分は②は気になってはいたがそれは正直どうでもいいことだった。
また③も自分は全然違う意見をもっており、
そのことから③も自分はまったく問題視していない。
一例をあげれば昨年まで神奈川フィルにいたシュナイトさんは
神奈川フィル音楽監督時代は常に横浜に在住し
「自分は浜っ子」とよんでいた。
だがそのシュナイトさんは日本の作曲家を一度もとりあげていない。
その代わり日本人ソリスト、特に同団の首席奏者と共演を重ねていたし
古典派の知られざる作曲家もけっこうとりあげていた。
ひとそれぞれいろいろとオケの人格に対して考えがあるように
アルミンクさんにもアルミンクさんの考えるオケの人格というものがある。
たしかにそこに日本のオケ云々というものが希薄に感じられるし
名前のある指揮者による少数精鋭は客層をも絞り込む危険性がある。
だけどそれをもってしてやろうというのだから
まずはそのやろうとしている人のそれを認めてからでないと
この話は延々と堂々巡りになるのではなかろうか。
まずは音楽を創る人ありきなのだから。
それに申し訳程度に「はいやりました」は
アルミンクさんの性格にもあわないだろう。
このあたりは延長されたその後シリーズの楽しみとして
とっておきたいところだろう。
ただ①のとき、
その件について話されている崔さんの発言や表情から
まさか自分が四十年前と二十年前に聞いたある話が
依然として現実にまだ続いているのでは?と
かなり心配になってしまったものがあった。
これについてはこれ以上の発言は差し控えたいが
こちらの取り越し苦労と今は考えたい。
あとある質問に対しての応えに当の質問者が
「だろうなと思いました」という意味の発言をしたのには驚いた。
言われた方は「だったら聞くなよ」と思ったのではないかと
一瞬その表情を心配して伺ってしまった。
思っても良いが口に出してはいけないことを
この方はあまり考えていないのだろうか。
かなり非常識かと。
この瞬間だけはあまり楽しくないものを感じてしまいました。
ただつまらなかったのはここだけ。
あとはとにかくなかなかいろいろと有意義な話題が多く
たのしく見聞させていただきました。
今回こういう貴重な機会をつくっていただいた関係社の皆様には
ほんとうに深く感謝させていただきます。
※
余談ですが質疑応答でアルミンクさんに
別の在京オケへの客演を誰か勧めないとか期待したのですが
それはさすがになかったようです。
たしかにこれはむつかしいものがありますが
こういうことをすれば新日本フィルの長所も短所も
よりダイナミックにわかるような気がしますし
自分にとってもいい経験になると思うのですが…。
プロ野球が客離れを防ぐため交流戦をしているくらいですから
オケもアルミンクさんだけでなく
もっとこういうことを積極的にするべきだと思います。
もちろん無制限にやるのではなく
例えば毎年7月をそういう月にするとか…。
ぜひ一考を要してほしいところです。
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